- ホーム >
- コラム・ブログ >
- 馬時京風(ばじきょうふう)
- 馬時京風 池江さん第4回
氏名:池江 敏行(いけえ としゆき) 職業:調教助手(高野厩舎所属) 1962年生、叔父である池江泰郎調教師の開業時から定年退職解散まで調教助手として所属、メジロマックイーン・ディープインパクトなど数々の名馬の調教を担当。今現在は、栗東高野厩舎所属の調教助手。 著書に「真相~ディープインパクトデビューから引退まで今だから言えること」がある。 |
「高野厩舎」
- これ、何だと思いますか?いきなり、おかしな写真の始まりで申し訳ありません…
- これは蛇の脱け殻なんですが、高野厩舎の守り神なんです!!
頭から尻尾の先まで、ダメージなくきれいに残っている事はホントに珍しく、栗東トレーニングセンター内の調教コースに向かうトンネルの中で、天井から垂れていたものを高野厩舎スタッフの一人が持ち帰ってきたんです。実は、この守り神が我が厩舎のスタッフルームにやってきてから、競馬の成績が上り調子なんです!!
昔から、蛇の脱け殻を財布に入れておけば「お金が貯まる」なんて言いますよね…
僕は、素直な性格なものですから信じてしまいました…
勿論、素晴らしい高野調教師の実力やスタッフ全員の努力もあるとは思いますが、勝負には運という目に見えない大きな力も必要なんです。 - という事で、くだらない守り神の話を先にしてしまい、高野厩舎の紹介が後になりましたが、僕のコラム最後となる今週は我が厩舎の事をお話ししましょう。
- 厩舎スタッフは全員で7名、40代前半から50代後半の大ベテランばかりで殆どの者がG1出走やG1勝利の経験者!!
開業当時、あるスポーツ紙のライターさんが面白いネタだから掲載したいと、スタッフ全員で重賞を何勝しているのか調べたら、何と…
185勝という、とんでもない数字が出たらしく、調べた本人も驚きを隠せなかったようです!そんなベテラン揃いの高野厩舎ですし、高野先生も素晴らしい調教師ですからデビューから順調に勝ち鞍を伸ばしています。
このコラムの原稿提出日現在で、18勝!!
12馬房からのスタート、しかも3月からのスタートデビューで、もう既に馬房数を軽くクリアしているのです。厩舎の年間勝ち鞍は、一般的に馬房数を少し上回ればいいほうだと、競馬関係者間でよく言われてますが…
初年度から成績が良いと、来年はプレッシャーがかかりますね~!
て事で、今年デビューした高野厩舎が何故調子いいのか!? - 先ず、勝負事に弱気は禁物!!
調教師を含めスタッフ全員が、勝負にたいして強気であり、なおかつ常に前向きな気持ちでいるという事。弱気な態度で馬に接していれば、彼達までもが走る事にたいして気力を失ってしまいそうですから…
それから、チームワークの良さ!!
自分に与えられた仕事を真面目に完璧にこなすだけでなく、個々が厩舎全体を見渡せる余裕があるという事。
厩舎全体全員で1つになって1つの勝利に向けて協力しあえば、大きな力になって勝利に結びつくのです。 - それから後一つ、1頭1頭の個性や、その日の馬の状態を常に把握している優秀な調教師の調教メニューに、完璧に応えられる優秀なスタッフが揃っているからこそ、競馬出走まで故障なく完璧な仕上げに競走馬を作り上げられる。それこそが、厩舎の勝利につながっているのではという事!!
- いずれにせよ、勝負の世界はそんなに甘いものではないという事も分かりきっているベテランスタッフですので、背伸びせずにマイペースでやっていけば、いずれは…
GⅢ・GⅡ・GⅠ優勝…
そんな馬達が高野厩舎に現れた時には、皆さん是非とも競馬場で応援よろしくお願い致します。 - 高野調教師、それから僕達厩舎スタッフ、皆それぞれ何かを持っている者ばかりなので近い将来必ず高野厩舎が 大躍進しているはずです!!
- 僕のコラムは今週で終わりです。1ヶ月間でしたが、読んで下さった方ありがとうございました。僕は、これからもずっと競馬を愛し馬を愛し続けていくでしょう!!皆さんも、競馬を楽しみ愛し続けて下さい。
- 12月のコラムニストは、元騎手で競馬評論家の赤見千尋さんです。皆様、どうぞお楽しみに。
- 池江 敏行