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- 馬時京風(ばじきょうふう)
- 馬時京風 赤見さん第1回
氏名:赤見 千尋(あかみ ちひろ) 職業:競馬レポーター 1998年、高崎競馬場で騎手デビュー。2005年、北関東の全競馬場が廃止となり騎手を引退。グリーンチャンネル『トレセンTIME』美浦担当。秋田書店プレイコミックにて、原作を手掛ける漫画『優駿の門アスミ』を連載中。この春、早稲田大学人間科学部に入学。現在、女子大生を満喫中。 |
「運命の分かれ道 」
- いつも馬時京風をお楽しみの皆さま、はじめまして!赤見千尋です。
私は群馬県生まれの群馬県育ちで、高崎競馬場で約7年のジョッキー生活の後、今は競馬レポーターとして活動しています。 - 基本的には関東エリアのお仕事が多いですが、今年の夏はKBS京都さんにお声掛けいただき、『うまDOKI』にゲスト出演させていただきました。
ディープインパクトが春天を制した時以来の、2度目の京都競馬場。スタンドから外を見ると、遠くに見える山々の緑がとても印象的。‘京都’という言葉の響きが、すべてを情緒的に感じさせてくれるような気がします。 - 実は私、子供の頃からずっと舞妓さんになるのが夢だったんです。
小学校2年生の時、初めて読んだ源氏物語の世界にのめり込み…、修学旅行や家族旅行で京都を訪れて、さらに憧れが強くなりました。
「中学卒業と同時に京都へ行く!」と言い張った私に対して、両親は「高校だけは卒業して欲しい」と懇願。結局地元の高校へ進学したのですが、そこが運命の分かれ道でした。 - 16歳の時、何気なく見たTVの競馬中継。何が何やら全くわからなかったけれど、とにかく勝った騎手が泣いていた…、という事実に衝撃を受けたんです。大人の男性が公の場で涙を流す場面というのはなかなかないこと。競馬で勝つというのは、ものすごいことなんだ…と感じ、同時に私も、あんな風に感動の涙を流したい!と思ったのでした。
後になってわかったのですが、そのレースはチョウカイキャロルが勝ったオークス。鞍上は小島貞博現調教師でした。 - そこからの私は、もう競馬道一直線。高校在学中は、毎日のように乗馬に励みました。ただダラダラと高校生活を過ごしていた私が、いきなりやる気に満ち溢れ、目をランランとさせて乗馬に励んでいる姿を見て、学校の先生たちはかなりビックリしていました。「本当に、これがあの赤見か?」と不思議がられるほど、私の態度は劇的に変わったようです。
- 高校卒業後、地方競馬教養センターに入所。
地獄の2年間の後、1998年高崎競馬場で騎手デビューとなりました。 - 御存じの方も多いと思いますが、残念ながら高崎競馬場は、2004年大晦日をもって廃止となってしまいました。
競馬場が無くなる…という現実は、何て言葉に表したらいいのか難しいですが…。「自分の居場所がなくなる淋しさ」という感じでしょうか。
最初はとても落ち込んで、一時は競馬の世界から離れようとも考えました。ここが私の、2度目の運命の分かれ道。実際に、浅草今半に就職して、1年間仲居の仕事をしました。
それでもやっぱり、競馬の面白さ、サラブレッドたちの美しさ、そして関係者たちの熱い想いが忘れられず、再び競馬の世界に舞い戻って来たのです。今、こうして伝える側として競馬に携われること、とても幸せに思っています。 - 現在は、中央・地方の垣根を越えてお仕事をさせていただいているので、日々どこかの競馬場に出没しております。
- このコラムでも、旅の模様をレポートしていきますので、1か月間よろしくお願いします!!