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リレーコラム我ら淀人(よどんちゅ)

コラムニスト プロフィール
氏名:川田 重幸(かわた しげゆき)
職業:競馬評論家


競馬エイトの名物トラックマンとして長年同社で活躍。今年同社を退職後も関西TV「サタうま」はじめ、様々なメディアやイベントで積極的に活躍中!

第2回

「WIN5あれこれ」

最近、巷で人気上昇中が実は、WIN5なんですよ。指定された5レースの単勝を全て当てるのですから、これはもう大変。でも、当てた時の快感は忘れられないでしょうね。
もっともこういう私はまだ一度も幸運の女神に巡り合ってはいないのですが。まわりの人も私によく言いますよ。あの馬さえこなければ、当たっていたのに…。そう、1人では限度がありますよね。
そんなに何10点も買えるわけないですから。あともう数点買っておれば、当たったんじゃないか。高配当のときはなら尚更、悔しいですね。
そこで出てきたのがグループ買い。5~6人も集まれば、これはもう100点を越えた点数が買えますから。儲けは少ないが、当たる確率は高くなる。とにかく、当たってなんぼの世界だから当たらないことには何にもならない。仲間うちでWIN5のグループ買いを飲食店や、喫茶店で話していると、これは面白そうやと、そこの店主が寄ってきたりしますよね。まあ1人ぐらいはいいか、と軽く一口入れると、友達の友達は…ではないが、不思議なものでいろんな人が集まってくる。何かおもろいことはないかと、思っている人が結構いるということでしょうね。まあ一種の運試し、みたいなところもあったりしてね。まかり間違えば、ウン千万が当たる。そんな可能性があるだけにそこそこの人数、例えば15~16人が集まったとしても、それなりの金が懐に入ってくる。まあ、夢物語ですが、なにかしら気持ちの底でワクワクする感じはありますよね。例えば、一口を1000円にしておいて、人によっては3口入る人もいるし、あとは出資金の割合で分ければいいわけで。
ここで問題なのはワイワイガヤガヤという人はオミットせざるを得ませんね。これがいい、あれがいいと横槍を入れられたら馬券がまとまらない。とにかく軸になる人にまかせるのが一番。ところが実は任された人が大変なんです。本人のプライドもあってりして、なんとか当てねばと苦心惨憺。当てようと思えば、これも恐い、あれも恐いとなって絞りきれない。仕方がないから無難なところも押さえると、2着、3着になったりしてね。確かになかなか当たらない。そう、1着当ては難しいんです。
これという攻略法はありませんが、まず今までの馬券を買う感覚をちょっと横に置いて、
①・・・とにかく1着当てにこだわる。いうなら、じりっぽい馬は敬遠してズバッと来そうな決め手のある馬をピックアップする。展開が嵌れば、この馬は頭まで狙える、そんな馬を探しにかかる。
②・・・レース毎の見きわめが大切。このレースはこの馬でほぼいける。次のレースも2~3頭でいけそう。だが、あとの3レースはこれは難解。荒れないと思うレースは出来るだけ点数を絞り込む。そこで浮いた点数を、荒れると思うレースにつぎこむ。できれば、2レースぐらいは少ない点数にして、あとの3レースでも、とくに『これは難解』と思うレースにドドッと点数を増やす。そうすることで難解なレースでも、ある程度はひっかけることができたりする。
③・・・ではどうして難しいレースかの判別をするのか?簡単な判別は専門誌で印がちらばっているか、まとまっているかを見るのもいいかも知れません。
一方、レースも見るのもあわただしい。関西が終わったあと、少しして関東のレース。1時間45分ぐらいで5レースを見る訳だから、まあ次から次へレースがやってくる。ホント、応援も1レース毎に熱が入って、最後は大声援になったりしますね。1000円で夢が買えるし、1日がなんとなく楽しくなってくる。はずれても担当者を軽くいたわる気持ちで。新たに顔見知りになった者どうしが惜しかった惜しかったといいながら、競馬を餌にその店で飲み食いしたりして。普段、競馬の話をする機会がないから、意外に盛り上がるんですよね。いつの間にはけっこう酔ったりして。
えぇー、一番儲けたのは店のご主人?どうして?商売繁盛?
ホンマかいな。

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