はい!現場の大恵です

メイケイエール

先週のシルクロードステークスはメイケイエールが約11カ月ぶりとなる勝利を手にしました。

非常にレベルの高いオープン競走において
1年近く勝ち星から遠ざかることは珍しくはないのですが
メイケイエールに関してはちょっと特別な感覚を抱いています。

デビューから3連勝で新馬戦、小倉2歳S、ファンタジーSと勝ち
期待を抱かれたGI・阪神JFでは道中で力む面を見せて4着。
年が明けてチューリップ賞を制しましたが、行きたがる面は解消されず
桜花賞は18着に敗れてしまいました。

こういう場合、報道では「気難しい」とか「コントロールが難しい」
と、馬に非があるように表現されることが多いのですが
管理する武英智調教師は早い段階から
「メイケイエールはとてもいい子なんです」
と発信していました。

「気難しいと表現されることもありますが、そうじゃなくて
ただただ一生懸命に走っているだけなんです」
と。

普段もパドックもとても大人しい馬で、
真面目過ぎるがゆえ、レースで一生懸命さを見せるメイケイエールの本来の姿をできるだけ伝えたい
という思いが伝わってくるようでもありました。

そして、一昨年末に取材させていただいた時に感じたのが

馬具に頼るのは簡単だけど、それでは根本的な解決にはならない

と考えてらっしゃるのではないのかな?ということ。

あくまで個人的な推測ですが
今回は、折り返し手綱とホライゾネットを着用してのレースでしたが
きっとそこには、メイケイエールの良さを自然な形で最大限引き出したい思いと、素質馬ゆえに結果を残させたい思いの両方があったことと思います。

そして、現時点での最適解がこのような形となったのでしょう。

高松宮記念に向けた前哨戦ではありますが
陣営の試行錯誤の末の勝利には、ただただ嬉しくなりました。