はい!現場の大恵です

ジャパンダートダービー

ゴールデンウィークまっただなかの園田競馬場。

ダートグレードレース・兵庫チャンピオンシップのレース後、
中井裕二騎手は検量室前でパトロールビデオを何回も何回も
今野貞一調教師ら関係者と見て、レースを振り返っていました。

先頭で直線を迎えながら、あと少しのところでリプレーザに交わされて2着でゴールするシーンがモニターに映し出されるたび
肩を落とし、悔しい表情を見せた中井騎手。

「最初のコーナーでグンと馬が力んだ分が最後に繋がったのかな?
とも思いますが、『それでも!』という気持ちで追い出しました。
本当に残念で仕方なくて・・・。
ゴッドセレクションはしっかり頑張ってくれていますし、園田にも対応してくれたのですが、勝ち馬の方が小回り適性があったのかなと感じました」

ゴッドセレクションは力一杯走ってくれたのに、勝つことができなかった
という悔しさとも無念さとも感じ取れる思いから
敗因がどこにあったのか、いろんな角度から分析を繰り返しているようでした。

そして1番人気で迎えた昨夜のジャパンダートダービー。
日曜日の小倉12Rで騎乗馬がゲート内で暴れて尻もちをつき
その後グリーンチャンネルに映された中井騎手は体を痛そうにさすっていたので
JDDに騎乗できるか心配していたのですが、無事その姿がありました。

ゴールデンウィークの時とは違い、逃げ馬を追いかけながら迎えた直線。
じわじわとその差は詰めたのですが、アタマ差届かず2着でのゴールとなりました。

結果は非常に残念ではあるのですが
誰よりも遅くまで兵庫CSのパトロールビデオを見ながら敗因を分析していた中井騎手の姿を思い出すと
このコンビで重賞戦線で活躍する姿を見たい!と思うのでした。

さて、勝ったのは地方・船橋所属のキャッスルトップ。
初勝利はデビュー9戦目となった今年6月で、そこから3連勝でのJpnI制覇でした。

さらに仲野光馬騎手はデビュー8年目、通算45勝目での重賞初制覇でもありました。

「大井で勝つこと自体がそう多くないですし
重賞初制覇がJpnIだなんて」

と、謙虚に話しながら喜びを噛みしめる姿と
地方競馬教養センターを体重の問題で中退したのち、名門・川島正行厩舎(船橋)で下積みを経験したというエピソードから
仲野騎手のことをもっともっと知りたいとも思った夜でした。

最近、南関東所属馬によるダートグレード制覇が続きます。
地方競馬の関係者としては嬉しいだけでなく、モチベーションが高まったり勇気を与えられる勝利でしょう。

キャッスルトップの関係者のみなさま、本当におめでとうございました。