はい!現場の大恵です


電話取材

トレセンや競馬場にフリーライターが入場できなくなってしばらく経ちます。

取材などはどうしているの?

とたまに質問をいただくのですが
インタビューものなどは電話取材で相手方にご協力をお願いしています。

現場に行っている記者たちでも
三密や接近しての取材はなるべく避けるべく
例えばこれまで手渡ししていた想定表※ は
そっと厩舎のテーブルの上に置いたりしているとか。

※想定表
週末の全レースの出走予定馬を専門紙が想定した一覧表。
水曜日に出来上がり、
調教師たちはそれを基に相手関係や除外のリスクを検討し
どのレースに出馬投票をするかの判断をします。

また、地方競馬の場合は
レース後のコメントは活字や動画で主催者が提供してくださいます。
インタビューものは地方競馬が全国各地に点在するという特性上、
またこれまで先輩のライター方が築き上げてきてくださったおかげもあって
みなさん快く電話取材に応じてくださっています。

お忙しい中、ご協力いただいていて
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

でも、やっぱり取材の基本は現場に行って
生の声を聞くこと。

話している時の表情、雰囲気、間合い
・・・そういったものは電話ではどうしても限界がありますからね。

と言いつつ、明日は電話取材が4件。
「電話取材攻略本」どこかにないでしょうか。


ローテーションへの影響

慣れというのはとても怖いもので
無観客競馬でのGIレースも高松宮記念、大阪杯、桜花賞、皐月賞と4レースを経験すると
当初ほどの違和感を感じなくなってきました。

中継映像でキラキラと輝く芝生を見ると
早く現地に行きたい!とは思うものの
当初の「今すぐ駆けだしたくてウズウズする」ような感じとは違い
しばらくは自宅から出られないことを受け止めているような感じです。

さて、みなさんはどうお過ごしでしょうか?

競馬は続いていますがここ数週間、
「レースが行われているうちに出走させたい」
と馬主や調教師が話しているのを耳にします。

中1~2週で使う予定だったのを連闘に変更したり
特別登録を1週繰り上げたり。

馬のローテーションにも影響を及ぼしているようです。
しかし、それはマイナスばかりではなく
「変更したローテーションがハマった」
という意外な発見もあるでしょうから
競馬の奥深さを再認識します。


人の気持ちを読み取る

オジュウチョウサン vs シングンマイケル

絶対王者と昨年の最優秀障害馬の対決をとても楽しみにしていた
今日の中山グランドジャンプ。

しかし、降り続ける大雨のため馬場はとてもタフになり
結果はあまりにも残酷なものに・・・。

オジュウチョウサンの中山グランドジャンプ5連覇という
とてつもない記録と
道中、ノメりながら走る場面があったにもかかわらず
それでもやっぱりとてつもない強さに感動したものの
シングンマイケルの戦死という現実は
私の心に深い闇をつくりました。

9年前にも似たような感情を抱いたことがあったな・・・
とぼんやりしていると
ある方が
「今日はこの日のことを思い出しました」
とtwitterで当時の私のブログ記事を紹介してくださっていました。

リンク⇒
「中山グランドジャンプ」

このブログ「はい!現場の大恵です」の前身である
「夢への第一歩」で書いていたもので
シングンマイケルと同じく、中山GJの最終障害で力尽きてしまったメジロラフィキのお話です。

メジロラフィキは解散した「メジロ」の看板を、
シングンマイケルは亡くなられた高市圭二調教師の想いを背負って走っていたような気がします。

人間のエゴと言われるかもしれないですが
人間の想いが馬に伝わっているんじゃないか
と感じることが時々あります。

それは、ジャンプ重賞19勝を挙げる名手・西谷誠騎手が

「四位騎手(当時)から
『人間の感情で馬を怒ってはいけない。
馬を愛していれば、馬も愛してくれるし助けてくれる』
と教わりました。
僕もそれを感じていて
競走中止するような場面でも身を張って人間を守ってくれた
と感じることもあります」

と以前おっしゃっていたことにも通じるような気がするのです。

「馬は本当に優しい動物だからね」
とも話した西谷騎手。

今はただ、シングンマイケルがどうか安らかに眠ることを祈るばかりです。

さて、明日は皐月賞。
ダーリントンホールに注目しています。


桜花賞



桜花賞が終わりました。

花散らしの雨が降り注ぎ、タフになった馬場を力強く先頭で駆け抜けたのはデアリングタクトでした。

鞍上の松山弘平騎手は兵庫県の出身で
小学生の頃からジョッキーを目指して阪神競馬場の乗馬センターに通っていました。

騎手になる礎を築いた思い出の地での自身通算GⅠ2勝目。
ゴール後のガッツポーズからはそんな生い立ちも思い出されました。

そして、その2レース前の忘れな草賞では
早くもオークスに向けた戦いが繰り広げられました。

勝ったのはウインマイティー。
写真は先週1日のトレセンで桜花賞登録馬に与えられる特殊ゼッケンで調教に向かうウインマイティー。

 

IMG_3513ウインマイティー

 

残念ながら賞金不足で桜花賞には出走できませんでしたが
過去にはミッキークイーンが同様の理由で
忘れな草賞勝利からオークス制覇を成し遂げました。

ウインマイティーもそれに続くのか、
デアリングタクトが二冠となるのか
はたまた他の馬が台頭するのか。

願うはオークスまで競馬開催が絶え間なく続くことです。

 

IMG_3502

 

1日、トレセンの桜をバックに追い切りに向かう競走馬たち

 


緊急事態宣言

政府から緊急事態宣言が都市部を中心に出されました。

そしてそれを受けて明日8日
JRAから今後の競馬開催について
何らかの発表があるとのこと。

今は自宅に篭って事態を見守ることしかできません。

私は高松宮記念の週から競馬場取材を自粛し
翌週のトレセンでの取材も当初は2日間の予定でしたが
必要最小限にまとめて1日で切り上げ。

元々、冬場はマスクをすることが多かったのですが
今年に入ってからはマスクはもちろん
取材や移動の合間にトイレを見つけてはこまめに手洗いをしたり、顔を触らないようにしたり
いろいろと気をつけてはいましたが
本人の注意だけではなかなか難しい状況まできている感じがして
「万が一、誰かにうつしてしまったら」と怖さを覚えます。

もちろん現在はJRAも地方競馬も、競馬場もトレセンも
現場での取材は自粛。
仕事の7~8割を失っている状況ですが
早く新型コロナウイルスが収束して
自由に競馬を楽しめる日がくることが最優先事項です。

数カ月なら、耐えられるはず・・・。

しかし、社会全体を見渡せば
私よりもっと窮状に立たされている事業者や個人の方々も多くいらっしゃいます。
地方競馬では愛馬を手放しはじめたオーナーもいらっしゃると耳にします。
本当に、心から早い収束を願うばかりです。

なるべく毎日、近所の広い公園や遊歩道をウォーキングして気分転換するようにしているのですが
昔の写真を眺めるのも気分転換になるなぁ、と気づいた今回の引きこもり生活。

ちょっと暗い話題ばかり書いてしまったので
最後に、個人的に笑顔になれる写真を貼っておきます。

 

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キタサン祭り~♪