JBCに向けて着々と
台風24号が関西に接近しており
前回の台風のように大きな被害が出ないことを祈るばかりです。
私も日曜日の阪神競馬場でトークショーや競馬教室で司会の予定でしたが阪神開催自体が中止に。
楽しみにしてくださっていた方にはとても申し訳ないですが
みなさんや馬の安全確保のためですから、こればっかりは仕方のないことですね。
さて、今週金曜日の園田競馬場では重賞「姫山菊花賞」(ダ1700m)が行なわれました。
優勝したのはタガノゴールド。
これまでは後方からレースを進めていた馬が
この日は湿った馬場での前残り傾向を読んで先行集団でレースを進めます。
直線では粘るエイシンニシパに一歩ずつ迫り、ピッタリと鼻面を並べたところがゴールでした。
あまりの接戦に見届けていた調教師たちも
「どっちが勝ったか分からんで~」
と声が上がります。
実際、園田競馬場では今年6月に重賞で同着決着があったばかり。
広報からも「同着の可能性があるので、2頭とも帰らないで待っていてください」
というお話。
長~い写真判定の末、タガノゴールドに軍配が上がりました。
地方競馬全国協会のホームページには判定写真が掲載されていますが「鼻の穴」差もないくらいの接戦でした。
さて、タガノゴールドは今夏までJRAに在籍し、ダートで5勝を挙げていましたが、今年7月の名鉄杯6着(勝ち馬:ラインルーフ)を最後に園田へ移籍。
移籍先は新子雅司厩舎。
開業7年目ながら、かきつばた記念(タガノジンガロ)、黒船賞(エイシンヴァラー)、サマーチャンピオン(エイシンバランサー)と
ダートグレード競走で3勝を挙げています。
(写真は、エイシンヴァラーと新子師。朝の調教前に)
JRAから地方競馬に移籍し、ダートグレード制覇を目指すのは最近の流行。
JRA在籍のままダートグレード競走に出走しようとするとかなりの賞金を持っていないと出走枠に入れないのですが
地方所属になるとそのハードルはグンと下がります。
さらに、地元戦などでも「賞金不足で除外」という事態も少ないので
全体的に狙ったレースを使いやすくなり
その馬の能力を発揮させやすくなるメリットがあります。
そんな中でも新子厩舎はダートグレード競走にめっぽう強いですよね。
新子師は元騎手。
ジョッキー時代には減量に苦しみ、若くして引退しましたが
騎乗技術は師匠も認めていました。
そして厩舎開業後は毎朝、新子師自身が管理馬のほぼ全馬の調教に騎乗しています。
実際に乗ることで馬の状態を細かく把握し
エサや馬房でのケアに反映させたり、調教メニューを細かく調整できることも大きいのでしょう。
タガノゴールドは一旦、宇治田原優駿ステーブルに放牧に出され、今後はJBCクラシック(11月4日、京都ダ1900m)を目指すとのこと。
同厩舎にはほかにJBC競走を視野に入れている馬が
タガノヴェリテ(10月2日、白山大賞典に出走予定)
エイシンヴァラー
エイシンバランサー
と3頭。
今年は京都競馬場で開催されるJBCには他地区からもディアマルコやカツゲキキトキト、シュテルングランツなどが出走の意向を表しているとのこと。
初めてJRAの競馬場で開催される「ダート競馬の祭典」JBCがどんな風に盛り上がるのか、今からワクワクします。
サトノダイヤモンド
ダイヤモンドだねー
AH AHいくつかの場面
と思わず脳内再生された今週木曜日の朝。
サトノダイヤモンドが朝イチのCWコースで2頭併せの追い切りを行いました。
久しぶりに見たサトノダイヤモンドは、大きく伸びやかなフットワークで相手を軽く突き放す動き。
素晴らしいフットワークに
「ぅわぁ…!」とつぶやいてしまいました。
今春は金鯱賞3着、大阪杯7着、宝塚記念6着と“らしくない”走りで
約1年半、勝ち星から遠ざかっていますが
追い切りのフットワークを見ると、またサトノダイヤモンドが輝く姿が見られる予感がしてきました。
あの時感じたAH AH予感は本物
となるかどうか。
サトノダイヤモンドの秋始動戦は10月8日、京都大賞典の予定です。
阪神ジャンプS
先週15日(土)の阪神ジャンプS(J・GⅢ)
3~4コーナーから直線での攻防にワクワクしましたね~。
昨年から今春にかけて障害界は
オジュウチョウサン vs アップトゥデイトで盛り上がりました。
ところがオジュウチョウサンは今夏から平地の道を歩み、
アップトゥデイトとコンビを組んでいた林満明騎手は
障害レース2000回目の騎乗を最後にレースから退きました。
春から夏にかけて、それぞれ状況が変わりました。
(ちなみに、林騎手はまだ騎手免許を保持しています。
というのも、調教助手として所属厩舎がまだ決まっておらず
この状況で騎手免許を返上してしまうと、調教に騎乗することができなくなるため)
アップトゥデイトの新しい鞍上に指名されたのは白浜雄造騎手。
このブログの前身である「夢への第一歩」で何度も取り上げたルールプロスパーの主戦騎手でした。
コンビ初戦の前走・小倉サマージャンプは
出遅れてアップトゥデイトらしい「逃げ」を打つことができず2着。
それでも、オジュウなき障害界ではアップの強さは抜けているだろうというファンの期待から、阪神ジャンプSでは単勝1.1倍に支持されました。
スタートを決めると
管理する佐々木晶三調教師からも「よしっ!スタート出た!」と声が上がりました。
最初の障害の着地で少しバランスを崩したようにも見えたのですが
何事もなかったかのように立て直すと
最初のコーナーを過ぎたところでハナを奪い、一時は後続を大きく離して逃げます。
自分の形に持ち込み、そのまま粘るかと思われましたが
最後から2つめの障害を飛び、3~4コーナーに差し掛かったところで迫ってきたのが2番手で機を窺っていたラブアンドポップと高田潤騎手。
実は高田騎手、阪神ジャンプSは8年連続で連対中というすごい記録の持ち主なんです。
4コーナーをまわる頃にはラブアンドポップの方が手応えが良く見えます。
しかし直線の最終障害を飛んで、阪神の坂を駆け上がりながらアップトゥデイトも必死に粘って粘って粘って
半馬身差凌いだところがゴールでした。
新コンビとなったアップトゥデイトもやっぱり強かったです。
「前走は勝ちたい気持ちが強すぎて負けてしまったのだと思います。
僕自身、いい勉強になりました。
だから、この馬で勝てて嬉しいです」
と白浜騎手は笑いました。
佐々木師は
「この馬は体幹が強いんだろうね。だから、バランスを崩してもすぐに立て直せるんだと思うよ」と。
今年3月の阪神スプリングジャンプを勝利した時には
「8歳だけど、また背が伸びていた!」とも話していましたから
フィジカルのすごさに驚かされます。
一方で、ラブアンドポップの高田騎手。
あそこまで迫ったら、勝ちを意識したことでしょう。
レース後、多くの関係者から
「ラブアンドポップはタイトルをとるよ」
という声が聞かれたように、重賞制覇、さらにはGI制覇もそう遠くないかもしれません。
何しろまだ5歳馬で、しかも障害オープンクラスのレースはこれが初めて。
ゴドルフィンの勝負服が、障害界を賑わわせるかもしれませんね。
大下智元騎手
このたびの北海道胆振東部地震ににより被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
まだ断水中の地域もあると聞きます。一日も早い復興をお祈り申し上げます。
北海道の友人のことや地震のことを書こうかとも思ったのですが
今回の地震は馬産地が特に被害が大きかったこともあり
みなさん、おそらく日々いろんな情報を目にされていると思いますので
あえてここでは別の話題を。
昨日11日(火)、佐賀競馬場に行ってきました。
お仕事としては、ヤングジョッキーズトライアルの取材だったのですが
最終レースに組み込まれていたのが九州産馬限定の霧島賞。
JRAから5頭が参戦し、
見事勝利したのはコウユーヌレエフ(牡4、斉藤崇史厩舎)でした。
この馬、個人的に少し思い入れがありまして。
コウユーヌレエフは昨年、霧島賞トライアルのえびの特別を勝利しました。
その時も同日にヤングジョッキーズトライアルが組まれており
私も現地にいました。
当時、同馬の鞍上には大下智騎手。
この勝利が2017年の2勝目でもありました。
とある競馬サイトでは日常をつづったブログを書いていて
「明るいキャラクター」というイメージ。
「あ、ブログを書いている騎手だ!2勝目おめでとうございます」
くらいにしか当時は思っていませんでした。
ところが。
大下騎手は今年6月に騎手を引退。
実は昨秋、甲状腺ガン(ステージ4)が見つかり手術を受けていたのです。
大きくなったガンは摘出にあたり、視力が低下したり、大きな声が出せなくなる可能性があったそうです。
「もう馬には乗られへんな」
とご本人も覚悟されたと言いますが
手術は大成功を収め、視力の低下や声を大きく失うことはなく、トレセンに復帰。
しかし
「以前から、いつ引退するかを考えていた」
という中、ガンが1つのきっかけともなって
今年の日本ダービーの日の京都競馬場でラストライドを終え、ひっそりと鞭を置きました。
騎手への強い思いを胸に3回目の受験で競馬学校に合格した彼の引退やガンが公表されたのはそれから約1カ月後でした。
そんな大下騎手の最後の勝利がコウユーヌレエフとのコンビで掴んだえびの特別だったのです。
残念ながらその次の霧島賞はキヨマサが連覇し、コウユーヌレエフは4着。
今はもう大下騎手は引退したので、コウユーヌレエフのレースに乗ることはありませんし
別の厩舎で調教助手をしているため、同馬の調教に跨ることもありません。
それでもなんだか昨日は、1年越しの夢を見た気がしました。
関係者のみなさん、おめでとうございました。
そして最後に、今年コウユーヌレエフに騎乗した川又賢治騎手。
先週の阪神では7番人気のヴァフラームで勝利を挙げるなど2日間で4勝の大活躍でした。
新しいエージェントをつけていますし、注目ですね。
牧草の刈り取り
こんばんは。
今週も北海道からのブログ更新です。
先週火曜日にいったん関西に帰り、昨日からふたたび北海道入りしました。
昨日・今日といいお天気に恵まれて
日中ずっと屋外にいたせいか頭のてっぺんがちょっと日焼けした気がします。
好天に恵まれている北海道ですが
こないだ北海道在住の添乗員さんとお話をしていると
「今年の北海道の夏は雨が多かったんですよ~」
と。
そういえば先週、北海道に来た時も雨が降りましたし
7月末に姉と旅行で来た時も雨でした。
さらに言うと、一昨年は台風や大雨警報・・・って、これは単に私が雨女なだけなのですが
今年に限っては私の雨女以上の雨パワーが北海道を覆っているようです。
6月~7月頃に晴れの日が続くということがあんまりなかったようで
問題になったのが「牧草の刈り取り」。
雨が降っているのでそもそも牧草を刈れない
そして、晴れの日が続かないので刈ったとしても牧草を干せない
という具合で
今年は例年より1カ月以上遅れての作業だったようです。
一部の地域だけなのかな?と思っていたら
浦河でも新冠でもそんなお話。
本州で競馬ファンをやっていると
「長雨=牧草が刈り取れない」
というところまでなかなか発想が湧かないのですが
自然の中で馬は成長しているのだなぁというのを改めて感じます。
さて、今日は初めてノーザンホースパークに遊びに行ってきました。
名物のハッピーポニーショーはとっても楽しくて
ずーっと笑顔で拍手しながら見ていました。
こちら↓はポニーのチッチくんお得意の「グ~!」スマイル(^^)
リードも付けられていない馬が
お姉さんの合図で走って障害を飛んだり、ポーズをとったりするんですから
本当にすごいなぁ可愛いなぁと見入っていました。
ノーザンホースパークを楽しんだあと
夜のうちに帯広に移動してきました。
今夜はモール温泉を楽しみつつ
明日の帯広競馬場取材に備えたいと思います。
おやすみなさい。