北新地競馬交友録

ショウワモダンで昭和を偲ぶ

戦争発言でJAPAN中から非難ゴーゴーレッツゴーの、元維新の会の丸山穂高議員が『適応障害』を騙らい、国会での聴取から逃亡中である。
この手の発言をメディアでよく目にする、例えば、『永遠の薄毛』『無能な眼鏡のおばさん』そして『戦争しかなくないですか』には共通点がある。
それはご明察の通り戦争を体験していないと云う事だ。
勇ましい事ばかりを云う人間には、やたらこの手の輩が多い。
実際に戦争を体験されたお年寄りは、口を揃えて「戦争だけはしたらダメだ」と、事あるごとに発言している。

先日、ご退位なされ上皇となられた明仁様は、数々の心に残るスピーチをなさっているが、昨年85歳の誕生日を迎えられた際、「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵しています」。
JAPANのみでなく、先の不幸な大戦で尊い命が散った国や場所を、それこそ身が擦り切れるまで、祈りと追悼の旅を続けられた。
その行動の根っこにあるのは、想像の域を出る事はないが、父上である昭和天皇が、ご自分の戦争責任について深く悩んでおられた様子を、ずっと見続けておられたからではないか。
それが、「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵しています」に、繋がっているのだと云うのは、竅がちうがった見方ではあるまい。

以前、『無能な眼鏡のおばさん』が、雑誌のインタビューで、「徴兵制を復活させるべき」と発言をした。
ウルトラ無知の大馬鹿者である。
半島の黒電話の影響で、地上からの弾道ミサイルの話題ばかりだが、近代戦の中心を担うのは潜水艦。
例えばUSAの主力である原子力潜水艦オハイオ級は、搭載のトライデントと呼ばれる弾道ミサイル一発に、最大で14発の核弾頭を搭載できる。
現在、モスクワ条約や新戦略兵器削減条約によって、国が保有できる核弾頭の上限数と、1基のミサイルに搭載できる核弾頭の数が制限されているが、この条約が無ければ、オハイオ級1隻で最大336発の核弾頭を搭載できることになる。

海中深く敵国に忍び寄り、弾道ミサイルを発射。
弾道の低さもあり、これを防ぐのは並大抵の事ではない。
当然、我がJAPANに害をなす可能性のある、ChinaやRossiyaもスタンバイオッケー。
そんな時代に徴兵制など何の役にも立つ訳がないのだ。

『ゲゲゲの鬼太郎』by しげるいずみや

ゲッ ゲッ ゲゲゲのゲー
朝は 寝床で グー グー グー
たのしいな たのしいな
おばけにゃ 学校もしけんも なんにもない
ゲッ ゲッ ゲゲゲのゲー
みんなで歌おう ゲゲゲのゲー

ゲッ ゲッ ゲゲゲのゲー
昼はのんびり お散歩だ
たのしいな たのしいな
おばけにゃ 会社も仕事も なんにもない
ゲッ ゲッ ゲゲゲのゲー
みんなで歌おう ゲゲゲのゲー

前置きが長くなったが、昭和天皇が御心を痛められた先の不幸な大戦で、ニューギニア戦線・ラバウルに出征。
過酷な戦争体験を重ね、USAの攻撃で左腕を失った隻腕の漫画家が故水木しげるさん。
その水木しげるさんの奥様、武良布枝さんの自伝エッセイが『ゲゲゲの女房』である。
朝のNHK連続テレビ小説としてドラマ化されると、またたく間にお茶の間に視聴者を釘付けにする事となった。

昭和の戦争や貧困、はたまた、高度経済成長期の斜陽産業など、負の側面も描きながら、ドラマ全体に流れる昭和ノスタルジアは『古き良き時代』の香りを見事に放っていたのだ。

「もうすぐ梅雨入りか?この時期になると毎年行われる『安田記念』。一つビシッといわして、ルンルン気分で梅雨を迎えたいもんだ。今年は勝己のリーチザクラウン、ウチパクのトライアンフマーチ、横典のキャプテントゥーレが3強。バット!3着なら来てもビックリもシャックリもしねえ馬が5〜6頭はいるから3連系は難しい。枠がいいんじゃねえか。上手ぇ具合にリーチザクラウンが1枠、キャプテントゥーレが4枠、トライアンフマーチが7枠。麻雀で云うところイースーチの筋だ。な〜んだ終わってみれば、リャンウーパーかとかよくあんじゃんお父さん!なあ!。うん!イースーチで行こうイースーチで」聞かれてもいないのに、長講釈はマスターの昔からの悪い癖である。

「第4コーナーを回って直線!先頭は逃げているエイシンフォワード!マイネルファルケ!トライアンフマーチ!前3頭400を通過!横に広がってショウワモダンとキャプテントゥーレが追い込んで来る!お〜外からスーパーホーネット!エイシンフォワード逃げる!逃げる!200を通過!スーパーホーネット凄い脚!内でショウワモダン!ショウワモダン!ショウワモダンだ!ショウワモダン!ゴールイン!ガッツポーズ!雄叫びを上げた後藤浩輝!」
1着 ショウワモダン 後藤浩輝 8番人気
2着 スーパーホーネット 藤岡佑介 6番人気
3着 スマイルジャック 三浦皇成 5番人気
単勝 1390円 枠連 5ー8 2200円 3連単 348740円。

「ちぇ!イースーチじゃなくて、リャンウーパーかョ。しかし勝己も頼りにならねえな〜、絶好の位置どりなのに丸で伸びずの14着たぁ〜。ショウワモダン?こんな馬出てたのか?『安田記念』まで3連勝たって弱メン相手。元々が道悪しか走らねえ馬じゃん。親父がエアジハードで、かあちゃんがユメシバイ。今ググったら名前の由来が『昭和を偲んで』だってョ。賞金は何千万だったっけ?思い出に浸ってボロ儲け。馬主も笑いが止まらねえんじゃねえの。こちとらまたまたオケラ虫だ。あ〜あ競馬のねえ国に行いてえョ」
全くノーマークのショウワモダンの大駆けに、まだ梅雨には少し遠い青い空を仰ぐマスターなのであった。

『ゲゲゲの女房』が昭和の香りをふりまき一世を風靡し、『昭和を偲ぶ馬』ショウワモダンが『安田記念』を制覇した。
昭和旋風が吹き荒れた2010年、まだ9年前の話しである。