北新地競馬交友録

衝撃

片山さつき地方創生担当相が入閣前に民間業者の依頼で国税当局に口利きし、見返りに金銭を受け取っていた疑惑が浮上。火付け役はご存知『週刊文春』。2015年、確定申告で優遇される青色申告の承認を取り消されそうになった会社経営者から依頼され、旧知の国税当局者に電話。私設秘書だった男性を介して100万円を受け取ったと云うのだ。本人は会見で、「非常に事実誤認かつ不正確な内容が掲載されていることを大変残念に思う」事実誤認?事実無根なら判るが、事実誤認とは実際にそのような事はあったが、双方の認識が違うと云う事なのか?どのみち辞任への道を猫真っしぐらになるのであろうが……….。お〜い!おばさんこれ以上恥をかかないうちに辞任するのがアンタの為だ。

「わかった。辞めてやる!」福田康夫長官がおそるおそる「辞表にご署名ください」と紙を差し出す。「こんなもの、書くもんか!」と席を蹴ったのは田中真紀子外務大臣。「よっしゃ!よっしゃ」の田中角栄元総理の愛娘にして、小泉総理誕生の立役者。外務大臣に就任してから数々の軋轢を生み、ついに引導を渡す事になったのだが、とにかく田中真紀子さんが皆んな怖い。赤信号皆んなで渡れば怖くないで、更迭を云い渡す場に雁首を揃えたのは、小泉総理大臣、山崎拓自民党幹事長、福田康夫官房長官の豪華メンバーだった。当時、田中真紀子さんへの国民の人気は凄まじく、更迭直後の内閣支持率が瞬間最大で30%下落する事態が発生したのである。「あの真紀子さんがまさか首なんて!」そんな衝撃が走ったのは2002年の事であった。

「トライアルの『神戸新聞杯』では幸雄のシンボリクリスエスの後塵を拝したが。ありゃ〜本番前の軽い脚慣らし。豊も『こぶし賞』以来の騎乗で感触を確かめた。まあ〜そんなところだろう。『菊花賞』不動の軸はモチのロンでノーリーズンだ。『ダービー』は正義のせいで大負けだが豊ならキッチリ決める。相手は新馬戦から一度も馬券圏内を外した事のねえ、浩輝のアドマイヤマックス。幹夫もゾッコン、短距離血統ニホンピロウイナーの鬼っ子メガスターダム。狂っても『神戸新聞杯』降着の雪辱を期す、謙一のレニングラードまで。お父さん!単勝を買うのは怖いだろうから、ノーリーズンからこの3頭に流しゃ〜いいのョ」聞かれてもいないのに長講釈はマスターの昔からの悪い癖だ。

「スタートを切りました!ちょっとバラついたスタート!おーと!ノーリーズン落ちました!ノーリーズン落馬!場内がどよめく!なんと云うアクシデント!ノーリーズン落馬であります」スタート直後、単勝2.5倍の一番人気、武豊J騎乗のノーリーズンの落馬に騒然となる梅田ウインズ。「直線を向いてメガスターダム先頭!外からヒシミラクル!内メガスターダム!ヒシミラクルとの叩き合い!ヒシミラクル抜けた!抜けた!ヒシミラクル先頭!馬場の大外からファストタテマヤ突っ込んで来る!ヒシミラクルか!ファストタテマヤか!ヒシミラクルか!ファストタテマヤか!2頭並んでゴールイン!メガスターダムは3着まで」

1着 ヒシミラクル 角田晃一J 10番人気

2着 ファストタテマヤ 武幸四郎J 16番人気

3着 メガスターダム 松永幹夫J 3番人気

3連複の配当が、ニャンと!344630円。

もし3連単があれば軽く200万越えになっていたであろう大万馬券である。

「俺ぁ〜つくづく競馬が嫌になった。よりによって何で豊が落ちるんない。3秒で馬券がゴミじゃねえか。へ!ヒシミラクルとファストタテマヤだと。そんな馬出てたのかョ〜。こんないい加減なレースばっかやってたら中央競馬に明日はねえぜ。お父さん、何睨んでんない?文句があんなら豊に云え!豊にョ〜。給料日まで後5日もあんじゃん。こっちとらスーパーで菓子パンでも万ちゃんしねえと飢え死にだョ!飢え死に」と、最大級のボヤキを炸裂させたマスター。

政界では、同じ女性議員でも片山某とは比べ物にならない大物田中真紀子さんが辞任を迫られ、競馬では、『菊花賞』で一番人気のノーリーズンが落馬で吹っ飛び、衝撃が走った2002年。

ひと昔半前の話しである。