北新地競馬交友録

ほっちゃれ

「ル〜ル、ル〜ルルル、ル〜ルル」「子供がまだ食ってる途中でしょうが!」「誠意ってなにかね?」ドラマ北の国からでお馴染み、北海道の方言に『ほっちゃれ』と云う言葉がある。
その意味は、川の流れに逆らい、えん堤などを乗り越え産卵を終えた鮭は、体力を使い切ってヨレヨレ。
身が痩せてしまって、食べても全く持って美味しいくない。
で『ほっちゃれ』となる。
かなり切ない言葉だが、成る程と頷いてしまう方言である。

大相撲でその『ほっちゃれ』になってしまったのが、横綱稀勢の里関。
ど根性の優勝をした先場所、日馬富士戦で左上腕と左胸の筋肉を損傷し、全治1ヶ月の大怪我(^^;;
巡業を休んで、何とか『5月場所』には間に合ったが、初日から目を覆うばかりのサーカス相撲の連発で、得意の左おっつけが繰り出せないのだから、こりは苦しい(~_~;)
中日を過ぎ連敗を喫し、ついに11日目から休場と相成った。
残念無念の『ほっちゃれ』である。

「『優駿牝馬』は豊のリスグラシューに託してみる。発表!三連複リスグラシュー1頭軸、相手は内から竜二のモズカッチャン、ルメールのソウルスターリング、圭太のフローレスマジック、洋文のミスパンテール、康成のディアドラ、正海のホウオウパヒューム、謙一のレーヌミノル、デムーロのアドマイヤミヤビ計8頭の28点張り。一目1500で4万と2千。保険でリスグラシュー、ソウルスターリング、アドマイヤミヤビ馬連のロータリー馬券も買うか。一目15000なら、リスグラシューが3着を外す事があっても傷は浅いんじゃねえか。それにもし豊が1着か2着に来たら悔しいからよ。3連複と馬連で合計8万と7千でいてこます」と結論付けたマスターだったが……。

「4コーナーを回って直線!フローレスマジックが先頭!レーヌミノルは7番手の外目!更に大外を回してホウオウパヒューム!馬体を離してソールスターリングが先頭に並びかける!残り400!この2頭の間モズカッチャン!外からミスパンテール!内に潜り混んでディアドラ!」
立ち上がったところでゲートが空いたリスグラシュー、道中はややかかりながらも武豊Jが何とかなだめるが、直線馬群に揉まれてもがく展開に。
「ダ!ダミダ!豊〜」と悲痛な叫びのマスター。
「先頭はソールスターリングに代わった!代わった!200を切る!内からモズカッチャン!3番手は横に広がって大外からアドマイヤミヤビ!内はディアドラ!先頭ソールスターリング!ソールスターリング!ゴールイン」

1着 ソールスターリング ルメールJ
2着 モズカッチャン 和田J
3着 アドマイヤミヤビ デムーロJ
5着 リスグラシュー 武豊J
土曜日に儲けた分も合わせて打ち込んだ馬券が鼻もかめないゴミと化した。
「スターターは何をやっとるんなら。豊が立ち上がってるじゃねか。あのタイミングでゲート開ける事ぁねんだよ。あいつは何か?全国1千万人の豊ファンに喧嘩売ってんのか」
「マスター、公正競馬。スターターの方に問題はないです」と競馬友達のK君。
「俺がスターターなら、豊がよし!行くぞ!と気合い充分のタイミングでゲートを開けるぜ。それが競馬を盛り上げるって事よ」
「ですから公正競馬なんですって」
「そんな事ぁ〜知るか!」
「…………………….」

スタートで安目を売って、直線では他馬との接触もあり、いつもの伸びを欠いての5着。
「狭いところで両サイドにぶつけられ、厳しいレースになってしまいました。残念です」がっくり肩を落とす武豊J。
432キロの小さな馬体が揉まれたのだから、ひとたまりもないのは当然だ。
リスグラシューもヨレヨレになったが、もっとヨレヨレなのがマスター。
アドマイヤミヤビが2着に突っ込めば、12万5千にはなって儲けも出たのだが…….。
まさに『ほっちゃれ』だ(≧∇≦)

皆様、お付き合い有難うございました。
明日は?もう金曜日です。
1週間が早いですね!