景色が良くないので、まず見る事がないのがマツコデラックスの番組だが、先日放送された『マツコの知らない世界』は、是非見なければと録画をして貰った。
理由はただ一つ、ご贔屓のイリュージョ二スト、プリンセス天功ちゃんが出るからだ。
「キャー!天功さん!」
「ジェットコースターが分岐点に達します!凄い炎です!大火災発生!天功さんは無事なんでしょうか?」
救急車のサイレンがけたたましく鳴る中、「無事です!天功さんだ!天功さんだ!」
昭和48年の『ジェットコースター大脱出』から始まった、初代引田天功さんの大脱出シリーズは、お茶の間のみんなをテレビに釘付けにした。
2代目のプリンセス天功ちゃんは、母親のいとこが初代・故引田天功さんのいとこだった縁で弟子入り。
1978年には既にアイドルとしてデビューしていたのだから、現在のお歳は…………。
さすがに地デジ効果で、若い頃の溌剌さは全く影を潜めているが、最強のメイクは健在である。
そのプリンセス天功ちゃんだが、マツコデラックスの番組で、代名詞でもある『水中大脱出』に失敗し、3度救急車で搬送されたことなど、命がけのショーの秘話を明かした。
「手錠が抜けず、水槽のフタも開かず、絶体絶命のピンチに。急きょ緞帳を下ろし、消防隊員にフタを壊してもらい、担ぎ出され、人工呼吸で生き返ったんです」
この日曜日の夕方、イリュージョンでもなんでもないのに、救急車で搬送されそうになったのが…………。
「マスターさん、どうですか?」
「どうですかったって、それが判るなら苦労しねえよ。まあ、元気よく歩いてんだからいいんじゃねえの。初志貫徹!豊のキタサンブラックとプリンスのシュヴァルグランのワイドにひとズグ勝負だ」と神戸元町ウインズでパドックの様子をモニターを見ながらいい放った。
スタートで怖いと思っていたシャケトラが出遅れ、出して行って引っかかり折り合いを欠くのを見て「よっしゃ!いいぞ、いいぞ!何がシャケトラだシャケには熊と相場が決まってら」とマスター。
「第4コーナーを回って直線!キタサンブラック先頭!リードが3馬身!2番手シュヴァルグラン!外からサトノダイヤモンド!」
「どりゃ!それでいい!プリンス!プリンス!プリンス!豊に喰らい付け!」と叫んだのはいいのだが、急に胸を押さえて「苦しい〜」とは穏やかではない。
あまりの興奮状態に身体が悲鳴を上げているのだ(~_~;)
「キタサンブラック先頭!サトノダイヤモンド3番手!内を付いてアドマイヤデウス!200を通過!キタサンブラック!キタサンブラック!シュヴァルグラン差を詰める!サトノダイヤモンド2番手に上がれるか!先頭はキタサンブラック!キタサンブラック!キタサンブラック!ゴールイン!」
1着 キタサンブラック 武豊J
2着 シュヴァルグラン 福永J
3着 サトノダイヤモンド ルメールJ
4着 アドマイヤデウス 岩田J
「チィ!康成の野郎がもうひと頑張りすりゃ〜ワイドが跳ねたのによ〜。10万は落としたぜ。大体がこったら堅いレースにひとヅクしか張れねえテメーが情けねえよ。いい時なら30、いや20は楽勝で張れた。あ〜あ、つくづく運のねえ漢だぜ俺もよ〜」
恥を知らない人間は強い(^^;;
予想は京都馬主協会会員の◯◯さんで、馬券購入資金は競馬友達のK君。
とてもおんぶに抱っこ肩車された人間が吐くべきでない言葉を平気で云うのだから。
「マスターさん!胸の方は大丈夫ですか?」
「え?何?あ〜そったらもん当たりゃ〜直ぐ治ら〜ね」
10万円張って払い戻しが26万円。
普通なら万歳三唱だが、大いに不満が残るとは、強欲なのにも程がある。
「よ〜し、一応当たりは当たりだから安物の焼肉でも行くか」
「マスター、お貸しした資金を」
「なぬ!この野郎!験の悪ぃ事云うんじゃねえよ。な〜諭吉ドン。よし、よし」
「マスター、お願いします」
「え!どうしても返さなきゃ〜いけま〜の?しょうがねえな。持ってけドロボウ」
「それとですね。水曜日から沖縄ですよね。『NHKマイル』買われるなら……..」
「それ真面目に云ってる?マジカル?」
「マジカルです」
「皆さ〜ん!ここに人のマニーをぶん取ろうとしてる詐欺師がいてますよ!」
「……………….」
最後の直線で胸を押さえて、救急車で搬送されそうになったのも忘れて、云いたい放題のマスター。
久し振りの勝ちだ。
搬送されなくて良かったな!許して遣わす(^O^)/