北新地競馬交友録

託す!

シネマの世界で確固たる地位を築いているのがボクシング物。
『チャンプ』『ロッキー』『レイジング・ブル』『ザ・ファイター』『ミリオンダラーベイビー』『シンデレラマン』『クリード チャンプを継ぐ男』etc。
ストーリーに多少の違いはあれど、基本のプロットはほぼ同じだ。
栄光と挫折と再生。
どん底から這い上がるために試合に死力を振り絞る主人公達に胸が熱くなる。

つい先日TSUTAYAでリリースされたのが『サウスポー』
主演は『プリズナーズ』『ナイトクローラー』のジェイク・ギレンホール。
そして、『イコライザー』のアントワーン・フークアがメガホンを執り、すべてをなくしたボクシングの元世界チャンピオンが、過去の自分と決別し、再び家族との絆を取り戻そうとする様を描く作品。
ど迫力の試合はもちろん、一人娘レイラとの絡みにも無条件で泣ける秀作である。

ボクシング物のお約束と云えば、そう、ボクサーとトレーナーの信頼と友情だ。
『ロッキー』ではバルボア&ミッキー、『ミリオンダラー・ベイビー』ではマギー&フランキー、『クリード チャンプを継ぐ男』ではアドニス&ロッキー、『ザ・ファイター』ではディッキー&弟ミッキー。
そして『サウスポー』では、主人公ビリーとティックである。

ティックを演じるのは、シネマファンならご存知フォレスト・ウィティカー。
『バード』で史上最年少のカンヌ映画祭主演男優賞を受賞。
『ラストキング・オブ・スコットランド』でウガンダの元大統領アミンを熱演し、アカデミー主演男優賞を受賞した名優だ。
主人公の鍛え上げられた身体と真逆の弛緩した身体。
人生を捨てたように、世の中を斜めに見ているダメ人間だが、ストーリーが進むにつれ、どんどん熱くなって行く様はさすがである(^-^)/
ボクシングはボクサーだけじゃ〜成り立たない。
トレーナーとのマッチングがいかに大切かを、この『サウスポー』でも体現してくれているのだ。

「マスターさん!秋の大一番『天皇賞』ですね。そろそろ当ててください」と熊本天草出身◯原さん。
「うむ、『スプリンターズS』はドンピシャだったが、『秋華賞』『菊花賞』とオソボにされて、こちとらフラフラよ〜。ここいらで一丁いわさねえと、正月どころかハロウィンも迎えられねえ」とマスターにいい泣きが入っている。
「やっぱり、1枠1番を引いたご贔屓武豊Jエイシンヒカリですか?」と競馬友達のK君。

「走る精密機械エイシンヒカリと豊大明神の名コンビ。ぶち込みたいのはヤマヤマだが、府中の2000は逃げ馬には厳しい舞台よ。休み明けぶっつけの方がいい馬で、本人もブログで色気を持っているが…….今回は遠慮して貰おう。枠順が決まるまでは芝中距離なら神様ルメールのラブリーデイの複勝と思っていたんだが、さすがに大外じゃ〜買えねえよ」

「紅一点のルージュバック、トライアルでいいレースをしたアンビシャス辺りも怖いですね」
「ルージュバックはねえだろう。前走『毎日王冠』を勝った後にへこたれてるらしいぜ。圭太とのペアは捨て難いが…….馬体重もマイナスで出て来るはずよ。アンビシャスも怖え〜が、屋根があの横典だから折り合いに不安が残る。頭あって紐なしじゃねえかな。俺は距離不安が囁かれているが、モーリスに託してみたい大東建託だ。過去5走、モレイラが2回、ベリーが1回、そして今回のムーアが2回。屋根が変わろうが御構い無しで馬券になる偉いお馬さんよ。単勝2万!複勝8万で勝負をかけちゃる」との宣言だ。

ボクサーはトレーナー、馬には騎手との絆が大切だが、そんなの関係ない!オッパッピーで馬券になるモーリスに託した10万円。
溶けて流れれば、カボチャのお面を被ってプラカードを持つバイトに行くしかないマスター。
そろそろ曽呂利助左衛門。
G1で当たりが欲しい!

ムーアJ!宜しくお願い致しまス!