北新地競馬交友録

泣くなプリンス

連日、『豊洲移転問題』や『2020東京オリンピック予算問題』でテレビに格好のネタを提供している東京都。
最高指揮官は小池百合子ちゃんであるが、その座をゲットした都知事選挙に立候補して世間を驚かせたのは、『政界の牛若丸』の異名を取った山口敏夫君75歳。
衆議院議員山口六郎次氏の3男として埼玉県に生まれるが、家は裕福ではなく、中学生時代には新聞配達をし、ヤギやニワトリを飼っていたという苦労人である。
政治家になってからは、我らが安倍ちゃんのパパ安倍晋三さんや、無記名国債の金丸信さんら実力者の周辺に身を置き、労働大臣まで務めたのだから、政治家としてはそれなりにカッコを付けた人物だ。

バット!東京協和信用組合と安全信用組合という二つの信用組合の元理事長らが、背任容疑などで逮捕された事件に関わり、1995年には背任、詐欺などの罪で実刑。
政界を石もて追われたのである。
その敏夫君が20年の雌伏の期間を経て、何故東京都知事選挙に立候補したか(~_~;)
目的は一つ!東京五輪組織委の森喜朗さんを辞任に追い込む為だったそうな。
敏夫君「森さんは国立競技場を含む明治神宮周辺の再開発を画策、その利権の為に予算が膨らんでいる。大体、森さんは首相で一年しかもたなかったんだから、二年もやれば充分でしょうが」とタンカを切った。
その敏夫君が、現在3兆円まで膨らんだ『オリンピック関連予算』を受けて、先日、小池百合子ちゃんに耳打ちしたそうである。
「森氏の意見は無視しろ!」
敏夫君!無視しろったって〜(u_u)

「ビッグアーサーが真ん中辺りの偶数枠を引いてたら素直に万歳すっけどよ。1枠1番だろ。こったら力のある先行馬が揃ったら前がごちゃつく可能性があるし、スルッと関西で抜け出せる位置が取れる保証はねえよ。プリンスが捌きを一つ間違えたら、馬群の中に閉じ込められて、脚を余す場面もないとは云えま〜が。伊達男が内でもがく先行馬を横目で見ながらの一気!一気の和民コールよ!」と秋のG1初戦にマスターが指名したのは、デムーロJのレッドファルクス。
これには伏線がある。
「前走の『セントウルS』では逃げたが、今回は逃げない」と調教師が名言したからだ。

「第4コーナーを回ってさ〜直線!先頭はミッキーアイル!2番手シュウジ!更にネロ!サトノルパン!外に切り替えてビッグアーサー前が壁!残り150!内からソルベイグ!レッドファルクスも追い込んで来る!」
いつもより前々での積極的競馬のレッドファルクスの追い込みにマスター半狂乱だ。
「デムーロ!いけ!差せ!ズブズブに差しちまえ!一気!一気!デムーロ!一気」
神戸元町ウインズのお父さん達が一歩も二歩も引くぐらいの絶叫だ。
「スノードラゴンも追い込んで来る!ミッキーアイル粘る!外からレッドファルクス!レッドファルクスだ!ミッキーアイルと並んでゴールイン!レッドファルクスか!ミッキーアイルか!」

1着 レッドファルクス デムーロJ
2着 ミッキーアイル 松山J
3着 ソルベイグ 田辺J
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12着 ビッグアーサー プリンス

「マスターさん!おめでとうございます」
「どこがめでてぇんだよ!バッキャロー!もっと買っとけ」と吐き捨てるように云ったものの顔が笑っている。
2万円買って払い戻しが13万円とは効率がいい。
「福永Jのビッグアーサー、予想通り飛びましたね。いや〜恐れ入りました、マスターの念力には」
「まあな、しかし今回のプリンスは気の毒だった。調教師が逃げるななんて指示を出すから、行こうと思えば行けたのに無理に抑えてあの体たらくだ。土曜日からのレース見てみろよ。最終週にも関わらず内がしっかり残ってんだよ。レッドファルクスは差し切ったが、2着、3着は前に行った馬で決まってんだ。競馬にタラ、レバはご法度だが、俺はビッグアーサーが前々に付けてたら馬券になってたと思うぜ。プリンスも厄だよな〜」と珍しく福永Jの擁護に回っているのだ。

例えば、敏夫君みたいに責任のない立場なら「調教師の意見は無視しろ!」と云えるのだが…….泣くなプリンス!なのである。

明日も続きます、皆様、宜しくお願い申し上げます。