『365歩のマーチ』by 清子水前寺
しあわせは 歩いてこない
だから歩いて ゆくんだね
一日一歩 三日で三歩
三歩進んで 二歩さがる
人生は ワン・ツー・パンチ
汗かき べそかき 歩こうよ
あなたのつけた 足あとにゃ
きれいな花が 咲くでしょう
腕を振って 足をあげて
ワン・ツー・ワン・ツー
休まないで 歩け
ソレ ワン・ツー・ワン・ツー
ワン・ツー・ワン・ツー
大阪の宝、いや日本の宝とまで云われた『ボヤキ漫才』と云えば、故、人生幸朗・生恵幸子師匠である。
人生幸朗師匠が歌謡曲や世相に難癖をつけまくり、「責任者出てこい!」の決めゼリフを嗄れた声で絶叫する漫才はマジカル面白かった。
中でも、何度聞いても笑ったのが、清子水前寺ちゃんの『365歩のマーチ』である。
「まぁ皆さん、聞いてください。最近の歌謡曲の歌詞、あれは何ですか。
人をバカにするにもほどがある。水前寺清子の『365歩のマーチ』。
“幸せは歩いてこない、だから歩いていくんだよ”これはまだええわい。
“一日一歩、三日で三歩、三歩歩いて二歩下がる”??
ほな何かい、おのれは5日もかけて、一歩分しか進んどらんのか!人を馬鹿にすな!」
大爆笑である(^O^)/
バット!清子水前寺ちゃんみたいに、少しでも進めばいいが、進むどころか転進に次ぐ転進。
アッと!気が付けば財布の中は空っぽなんて事が万度なのが競馬なのだが………。
5万円でスタートした、中谷Jの乗る馬で儲けるファンド、通称『雄太貯金』がついに100万円をうかがえる82万1千6百円まで増えた。
この土曜新潟メイン『BSN賞』で100万円にするとマスター。
「ポイントゲッター!モズライジンの複勝20万、馬連でモズライジンからキープインタッチ、ピオネロ、メイショウイチオシに各3万、押さえでアルタイル、サノイチ、コアレスキングに各1万。おまじないで出っ張りの1600で単勝も買う!」と宣言。
出資者である熊本天草出身◯原さんも、競馬友達のK君も、云い出したらテコでも引かないマスターに「危険です。やめましょう」と、腹の中では思っていても、口に出す勇気などある訳がない。
黄金の右ストレートでオソボにされるのがオチである。
「ば!馬鹿野郎!何やってんだよ!」
ゲートでいきなり出遅れたモズライジンを見てふるえながらの悲痛な叫びが神戸元町ウインズに木霊する。
波乱の予感を孕んでレースは始まった。
徐々に前との差を詰めて行くモズライジンと中谷J。
「よっしゃ!雄太焦るな!焦っちゃダチカンゾ!捲ったらぶん殴る!」とマスター更に一声。
「4コーナーを回って前がひしめき合っている!外目からピオネロ!内を狙ってモズライジン!」
直線を向いて、福永J騎乗のピオネロがお約束の外目から伸びて来た。
モズライジンはと云えば、スルスルっと内の経済コースを捌きながら進出、いつの間にか先団に取り付いている。
「どりゃ〜!どけ!どけ!どけ!雄太!引くなよ!死んでも引くな!」
「いけ〜!いけ〜」
「中谷君!差して!お願い!」
マスターを頭に◯原さん、K君も渾身の声援を送る。
なにせ32万円以上張っているんだから、必死のパッチの大声で、回りのお父さん達は、怖い物でも見るかのように身を竦め、3人の回りにはポッカリと空間が空いている始末である。
「前の攻防!ピオネロわずかにリードで200を切りました!内からモズライジン接近!外目からはアルタイル!先頭ピオネロ!リードを1馬身!1馬身半!2番手モズライジン!3番手アルタイル!ピオネロ先頭でゴールイン!」
1着 ピオネロ 福永J
2着 モズライジン 中谷J
3着 アルタイル 柴田大知J
「マスターさん!やりました!やりましたよ〜」
「◯原さん、オメー泣いてんのか?馬鹿じゃねえの。やってねえよ、全然やってねえ。20万買ってる複勝は激安だろ。馬連はいくら付く?500ちょいか?3万しか持ってねえじゃん(`_´)ゞ雄太の相手は最初からプリンスのピオネロ一頭と思ってたんだよ。あ〜あ俺も意気地がねえよ。2頭の馬連にビシッと32万、さすがにビビリンちょしたとしてもワイド一点買いが出来ねえのは俺の限界だ。こんな事っちゃ〜MRJを買うなんて夢の夢よ」なんてフッテ〜事を云うマスター。
スタートで出遅れた時にふるえてた事には、蓋をしちゃってるんだからいいタマである(≧∇≦)
払い戻しが39万9千円で残高の50万円と併せて89万9千円とは100万円までの道のりは易しくない。
清子水前寺ちゃんみたいに、5日で1歩でもいい!
なんとか到達して欲しいものである。
間違っても人生幸朗師匠みたいに「責任者出て来い!」なんて事にならない事を祈る!
皆様、お付き合いありがとうございました。
明日も続きます。
宜しくお願い申し上げます。