北新地競馬交友録

夏の終わりのハーモニー

『夏の終わりのハーモニー』by井上陽水&玉置浩二

今日のささやきと
昨日の争う声が
二人だけの恋のハーモニー

夢もあこがれも
どこか違ってるけど
それが僕と君のハーモニー

夜空をたださまようだけ
誰よりもあなたが好きだから
ステキな夢 あこがれを
いつまでも ずっと 忘れずに

今夜のお別れに
最後の二人の歌は
夏の夜を飾るハーモニー

夜空をたださまようだけ
星屑のあいだをゆれながら
二人の夢 あこがれを
いつまでも ずっと 想い出に

真夏の夢 あこがれを
いつまでも ずっと 忘れずに

神戸は連日のおニャン子クラブ酷暑さゆりちゃんで、普段なら公園でガキ、失敬!お子様達が元気な声を響かせているのだが、聞こえて来るのは蝉の声だけ。
そんな茹だるような暑さも、来週からは少し和らぎそうで、朝晩はそこはかとなく秋の気配が漂いだした。
やっと夏の終わりが近づいて来た。

「マスターさん!今週は我らがモズライジンが土曜日の新潟『BSN賞』に登場します。『雄太貯金』出動ですね」と熊本天草出身◯原さん。
「そんな事ぁ〜おとっさんに云われなくても判ってら〜ね。木曜日に携帯で雄太と話したんだが、今週は小倉『釜山ステークス』と『BSN賞』の両睨み。本来なら1600万下『釜山ステークス』に出すんだが、さすがにハンデが58キロじゃ………….。格上挑戦になるが新潟『BSN賞』にすると云ってた。オープンたって、とんでもなく強ぇのはいない。雄太大丈夫だろ?と聞いたら『う〜ん?』て唸ってやがんの。何時もの強気は何処へやらだが…….」

『雄太貯金』とはこのブログを読んでいただいている方ならご存知。
昨年、知己を得た中谷雄太Jのレースで儲けようをスローガンに、マスター2万、競馬友達のK君2万、熊本天草出身◯原さん1万の、合計5万円でスタートしたファンド。
何度か解散の危機を乗り越えながら、約一年で残高がニャンと!821660円にまで増えた。
日銀がマイナス金利の時代にとんでない金利が付いた事になる。
バット!目の前にはチョモランマより高い1000000円の壁がそびえ立っているのである(≧∇≦)

「勝負掛けますか!」と競馬友達のK君。
我がJAPANで3番目にオツムのいい大学を出て、一部上場企業に勤める歴としたサラリーマン。
年金暮らしの◯原さんや、その日暮らしカナカナ蝉のマスターとは天と地、鯨とメダカ、釣鐘と提灯ぐらい境遇に差があるが、40歳を過ぎても独身で、趣味は競馬と鉄道とアイドルの横山由依ちゃんだ。
オツムがいいせいか、大概冷静なK君もかなり興奮気味で、仕事をサポタージュして会社のトイレから繋ぎを入れて来た。

「おう!今、枠順が出た6枠10番だ。新潟の1800は直線が長めの350m。坂が無い分、逃げ・先行の方が有利な傾向だが、スタートしてから最初のコーナーまでかなり距離がある。本来なら内枠有利でも内外の差はほぼねえ。出遅れて内に包まれるのが1番怖ぇ〜モズライジンにとっちゃ絶好枠を引いた」
「相手関係はどうですか?」
「よくぞ聞いてくれた!1番人気はルメールからプリンスへ乗り替わり。前走でモズライジンと『白川郷S』1.50.4同タイムで1着になったピオネロだろう。なんせ23戦目にして初めて走ったダートで勝ち切るんだから能力は半端ねえ。救いはプリンスよ。芝なら侮れねえが、ダートは折り合いや位置取りばかり気にして、相手なりに動こうなんて魂胆じゃ取りこぼす。テメーから動くぐらいの気概がなきゃ〜ダメだ」

「他の馬はどうなんですか?」
「内から豊は豊でも吉田豊のキープインタッチ函館の『大沼S』で崩れたが『ブリリアントS』で2着に来たんだから侮れねえ。脩のメイショウイチオシは距離が1ハロン短けえが前走の勝ち方が良かった。大知のアルタイルは1000万下からのウルトラ格上挑戦だが、屋根が何を仕出かすか判らねえからプチ怖え。裕信のサノイチは『フェブラリーS』にも出たぐれえだから力はあるが1ハロン長えかな。拓弥のコアレスキングは足りねえと思うが『エルムS』をぶっこ抜いたリッカルドと福島の『安達太良S』でタイム差なしの2着。まあ〜いくらハンデ戦と云ってもここまでだろう。そりゃ〜いいんだが、気になるのはモズライジンの体調よ。6月末の『宝塚記念』の日の『はなのみちS』から数えて4戦目。そろそろ疲れが出る頃じゃねえかと。雄太がイマイチ強気じゃねえのも気に掛かる」

「控え目にしますかね?」
「ば!馬鹿野郎!ここでイモ引いてどうするんない。複勝20万、馬連でモズライジンからキープインタッチ、ピオネロ、メイショウイチオシに各3万、押さえでアルタイル、サノイチ、コアレスキングに各1万。おまじないで出っ張りの1600で単勝も買う!」
「マスター、32万も買うんですか。飛んだら残高50万になってしまいます。◯原さん多分反対しますよ(~_~;)」
「たわけ!元々5万のスタートだろうが、怖いもんなんてねえよ。雄太も関東流れ者、今じゃ競馬雑誌の記事になるぐれえ出世したが、ゼロ勝の年もあったんだ。担いでも来るぐれえの根性はある。それより君、仕事をしろよ!仕事とをよ〜。社長に云い付けっぞ」
「…………………..」

夏の終わりの新潟競馬場で、中谷Jとモズライジンがナイスなハーモニーを奏でてくれれば1000000円の壁を突破出来るかも。
「雄太は担いでも来る!」マスターの思いを叶えてやって欲しい。
中谷J宜しく、宜しくお願いしまス!