北新地競馬交友録

み!見捨てられた

「枯れ木に花を咲かせましょうぞ!枯れ木に花を咲かせましょうぞ!」

日曜日のお楽しみはご存知NHK大河ドラマ『真田丸』
今週は耄碌が進んで、体力も落ちた天下人太閤秀吉さんが、生涯最後の大宴会を京都で催す。
世に有名な『醍醐の花見』である。
招待客は約1300人で、その殆どが女性と云うのだから、何とも艶やかな花見であったであろう。
その女性達は宴の最中に2回の衣替が命じられ、一人3着ずつ着物が新調された。
ニャンと!衣装代だけで現在の通貨に換算すると、39億円の金額がかかったと云うのだから、空前絶後のスケールである。

キッズ秀頼に「花咲じいさんをやって〜」とせがまれた秀吉さんが樹に登り、さくらの花びらを撒き散らす。
「枯れ木に花を咲かせましょうぞ!枯れ木に花を咲かせましょうぞ!」とここまでは良かったのだが…………。
「あれぇ〜〜〜(≧∇≦)」
何と脚元の枝が折れてさくらの樹から落ちてしまうのだ。
スワ!お屋形様の一大事と駆け寄る、石田治部少と幸村左衛門の助。
家臣達に抱え上げられてエヘラ笑いの秀吉さん。
以後、床から起き上がる事あたわず、5ヶ月には鬼籍に入る事となる。

「札幌9R『北辰特別』のケンフォファバルトは、ルメールがワインを飲みながらでも勝ち負けだ。頭数がたったの8頭で相手はプリンスのエニグマバリエートただ一頭。羊蹄山まで走ってもこの2頭のマッチレースだろう。もっともプリンスもルメールも信用出来ねえから馬連を1万買って高見の見物と行こうじゃねえか」と、100勝を目の前にして足踏みを繰り返すルメールJの乗鞍からこのレースをチョイスした。
確かにケンフォファバルトは強かったのだが……..。

「直線コースに向かいました!さあ!逃げる!逃げるケンフォファバルト!2番手トーセンカナロア!」
好発を決めたルメールJ鞍上のケンフォファバルトがスローペースに落として逃げる。
「おい!プリンス!行け!馬鹿野郎スローだぞ!スローだろが!こんにゃろ!とっとと行けってんだ!」
3番手インのエニグマバリエートが動かないのに業を煮やしたマスターが絶叫する。
「ケンフォファバルトとトーセンカナロアの追い比べ!エ二グマバリエートは3番手!内ケンフォファバルト!外トーセンカナロア!ケンフォファバルト抜かせない!抜かせないゴールイン!」

逃げきったケンフォファバルトは予想通りだが、プリンスのエングマバリエートがトーセンカナロアに負けた(~_~;)
単勝1.6倍の1番人気がまさか飛ぶなんて……。
「あの野郎は何年ジョッキーやっとるんなら!エニグマバリエートは1000万下2.3着で降級の500万下のレースだ。その500万下を14回も走って突破出来ないトーセンカナロアに負けるなんざ〜切腹もんだぜ。僅か8頭の少頭数ナンボでも楽に仕掛ける事が出来るのに………..プリンスを買った俺が馬鹿だった。だ!ダメだ〜」と呻いて床に片膝を着いた。
(お得意の同情を買おうとするオーバーアクション 笑)

熊本天草出身◯原さん、競馬友達のK君が駆け寄るかと思いきや………..。
「◯原さん、コーヒーでも買いに行きましょか」
「そうしましょ、そうしましょ」
「……………………」
理由はハッキリしている、「『北辰特別』は絶対の自信がある!ケンフォファバルトとエニグマバリートどちらが頭かは判らないが、この2頭でユダヤのダイヤモンド職人が仰け反るぐれえ堅い。オメー達も乗れ!絶対乗れよ!」とタンカを切ったもんだから………2人とも被害を被ってマジカル怒っているのだ。

天下人太閤秀吉さんなら木から落ちても周りが直ぐに助けに来てくれるが、馬券が当たらなければただのメンドくさいおじさんのマスター。
誰も近寄ってもくれないのが現実だ。
マスター!惨めだな〜m(._.)m

皆様、お付き合いありがとうございました。
明日も続きます。
宜しくお願い申し上げます。