4月の声が間近に迫り、テレビの番組改変が山盛りモリモリである。
完全になくなってしまう番組もあれば、看板はそのままで、MCやキャスターを一新して続く番組もある。
テレビ東京の看板番組『開運!なんでも鑑定団』、MCの今田耕司はそのままだが、21年に渡って出演した石坂浩二が降板する。
一般民の持っている「お宝」を、専門家が鑑定し値段付けを行う番組。
「西郷隆盛の手紙!ジャカジャン!二千円!」(≧∇≦)
当初この番組のMCは、良からぬ人達との付き合いで、芸能界を追放された島田紳助と石坂浩二との2トップでスタートした。
見るからに胡散臭く、目付きの悪い島田紳助では、いくら「素晴らしい古伊万里です!300万円!」と云っても誰も信用すまい。
万人が認める芸能界一高い見識と品の良さを兼ね備えた石坂浩二がいてこそ、「あ〜そうなんだ!凄いお宝だな〜」と納得出来た。
お宝を鑑定する、専門家もいいキャラクターが集まって番組を盛り上げる。
鑑定する際に、ハンカチで口元を抑えながらキラリ!とおメメが光る、日本画•古書の専門家田中大。
オモチャの事なら何でもお任せ!『ブリキおもちゃ博物館』館長北原照久。
そして不動の4番バッター!元・骨董屋『からくさ』店主中島誠之助。
この希代の目利きの決め言葉は、ご存知「いい仕事してますね〜!」なのである。
「マスターさん、『高松宮記念』は何から買いますか?」
「こんだけ前に行きたい馬が揃ったら、どう考えても差し馬の方が有利だろ。普通ならビッグアーサーだろうが、俺のプリンス嫌いは知ってんだろ。ルメールのアルビアーノで行く。ルメールならどんな展開になっても対応出来っからよ。単勝5千円、複勝1万5千円でご機嫌伺いだ」
クールに考えればビッグアーサーだが、屋根の好き嫌いでアルビアーノを選択したマスター、G1シーズンの幕明けだと云うのにすこぶる小張りなのである( ̄(工) ̄)
「4コーナを回って直線!ハクサンムーン!ローレルベローチェ!2頭が並んでいる!外から接近するのはミッキーアイル!内を付いてサトノルパン!外からはビッグアーサー!」
本来タフなコースの中京だが、コース替わりと、芝を短くしたもんだから、先行馬が揃ったのと併せてウルトラハイペース。
絶好の位置取りから、時計勝負ならドンと!来い!のビッグアーサーが脚を伸ばしてきた。
アルビアーノは馬群に包まれて万事休すかと思いきや…….。
「ルメール!来い!そっから来やがれ!こんにゃろ!ルメール!ルメール!ルメール!」
頭は厳しいのは一目瞭然だが、ごった返した馬群を縫うようにアルビアーノが差して来たもんだから、マスター半狂乱で絶叫だ。
「ミッキーアイル先頭だ!外からビッグアーサー!ビッグアーサーが交わした!3着争い!アルビアーノかアクティブミノルか!ビッグアーサー!ゴールイン」
「マスター、おめでとうございます」
「何がめでてえんだよ〜3着じゃねえか。あったら芝をツンツンに刈るから時計勝負になっちまってよ〜。どうしようもねえじゃねえか」
時計が早くなるのは、土曜日、日曜日のレースを見ていたら、最初から判ってたのに、済んでから文句云ってんだから救いがない。
アルビアーノの単勝は大ハズレで、複勝が引っかかった。
合計2万円の購入で払い戻しが2万5千5百円である。
「しかしなんだな〜、やっぱルメールは凄えや。あの位置から馬群を縫うように上がって3着を確保するんだからよ。全盛期の康誠を見てるようだったぜ」とマスター。
「少し、周りに迷惑掛けたようですが」と競馬友達のK君。
「あれぐらいは許容範囲だろ。おフランスのチャラケた野郎だと思ってたが見直しだぜ。いい仕事してますね〜だ」
中島誠之助の決めゼリフをパクリンチョ!のマスター。
取り敢えず、損しなくて良かったな!