夜の世界で綺麗なお嬢さんがたと交流を深めるなら東に銀座、西に北新地。
今年の干支であるお猿さん達と交遊を深めるなら、東は『高崎山自然動物園』、西には『船越山モンキーパーク』がある。
この『船越山モンキーパーク』で最も人気があるのが、パツキンのお猿さん『ひかりちゃん』だ。
金色の毛を持つお猿さんとしては、西遊記、孫悟空のモデルと言われる金絲猴が有名だが、『ひかりちゃん』は突然変異『アルビノ（白化現象）』であると云われており金絲猴とは別種である。
日本に一頭しか生息しないウルトラ貴重なお猿さんなのだ。
ご存知のように、お猿さんの世界はボス猿を頂点とした、ヒエラルキーの世界である。
『ひかりちゃん』のパパは群れのボスを長く勤めていたが、数年前にボスの座を追われてしまった。
『ひかりちゃん』それまでは、観光客にはチヤホヤされ、群れの中では金色の毛をなびかせて、ふんぞり返っていたのだが…….。
現在はその地位を追われ、とことん虐められている。
飼育員の人がくれる餌には近寄らせて貰えないもんだから、他のお猿さん達が山から餌を貰うために降りてくる時間より早起きをして、飼育員にスリスリ。
はたまた、観光客にスリスリ。
1度上の地位から蹴落とされると大変なのである（≧∇≦）
「マスターさん！『雄太貯金』50万円突破おめでとうございます。さすがマスターさんです」と熊本天草出身◯原さん。
「ま、まあな。なんせオメー達とは比べ物にならねえぐらい年季が入ってらあね。損をした金額なら、京阪神チャンピオンクラスだぜ！」
（それ自慢か〜 笑）
「もう一丁と行きたいところですね。中京9Rのケイリンボスを買いましょうよ」と競馬友達のK君。
「やめとこ。今回は寒ぃよ」
「なんでですか？」
「だってよ〜、3走前が雄太で3着、2走前が同じく雄太で大負けの11着、前走がルメールで3着。調教師の矢作さんが、特別懇意にしている馬主さんの馬だから、前走はこれ以上ない仕上げ＆ルメールで勝負掛けた事は間違いねえだろ。それで3着だぜ。いい馬だが少し足んねえんじゃねえかな？」
「そうですかね。僕はこのメンバー抜けている馬はいないと思ってます。力がありそうなコスモヨハネは出遅れる可能性がありますし、差し展開なら来そうなダブルコークも外をぶん回す勝浦Jですから、中京1400でも寒いでしょ。ケイリンボス3着なら大有りですよ」
「楽に逃げれた時のルアンジュ、調教抜群しっかり乗り込んで来たウォーターラボ、良血隼人のサトノネネも怖えよ。もちろん雄太にゃ頑張って欲しいが、K君！もう一丁と欲かいてアッチッチになったら洒落なんねえよ。昔から慌てる何とかは貰いが少ねえって云うだろが」
「………….そんなもんですかね」
「競馬はそんなもんなの。俺に任せときゃいいんだって」
不満顔のK君、両手を広げてWhyのポーズだ。
「残り400を切った！アサクサリーダー！サウンドドゥイット！間を突いてテンテマリ！テンテマリ！これは大混戦だ！外に持ち出したサトノネネも上がって来る！内では粘る！粘るティーアップブロンド！外からケイリンボスがじわじわ差を詰めてくる！更にウォーターラボが突っ込んで来た！ケイリンボス！ケイリンボスだ〜」
ニャンと！中谷Jのケイリンボスが3着どころか、大混戦を制しての1着。
本来なら大声援を送るマスターと愉快な仲間達だが、なんせ馬券を1円も買ってないもんだから……..し〜ん。
「何か云いたい事がありゃ、遠慮しねえで云えばいいじゃん」
「別に何もないですよ。中谷J良かったですよね。ルメールJより上手かったりして」
（嫌味じゃないよな、まさか！まさかね？）
「ハハハ！そりゃナンボ何でもねえだろが、朝イチのスズカミラージュに続いての頭とは、ビックラこいたぜハハハ〜」
マスターが虚ろな笑い声を力なく発する、神戸元町ウインズ午後2時半前。
しっかり予想せんかい！(￣(工)￣)
ところが話しはこれで終わらなかった。
中京最終レースで、『船越山モンキーパーク』のひかりちゃんとタメを張るぐらい切ない事態発生でマスターの地位が…………。
お話しの続きは明日です。
皆様、宜しくお願い申し上げます。
