北新地競馬交友録

恋する○原さん 2

バブル景気のど真ん中、1987年に大ヒットしたシネマ『私をスキーに連れてって』
キャストは原田知世ちゃん、三上博史さん、原田貴和子ちゃん、沖田浩之さん、高橋ひとみちゃん。
総合商社『安宅物産株式会社』に勤める冴えない商社マン三上博史さんが、ひとたびスキーを履いてゲレンデに立てば、カッコいいの、良くないのって……….。
キュートな原田知世ちゃんとLOVELOVEの仲になるお話し。
今でこそ、スキューバーダイビング専門。
「スキーなんてとんでもない。膝がガクガクになっちまわ〜」で、何十年もゲレンデにはご無沙汰のマスターだが、なんちゃって2級のバッチは持っている。

『菊花賞』が終わった直後。
余計なお節介との謗りを軽くいなして、○原さんがチラ見していたオバサンに突撃。
番を掛けたマスター、聞かれてもないのに最終レースの見解を勝手にべしゃり出した。
「このレースも自信がモリモリバーモントカレーよ。幸ちゃんのガンジー、スグルちゃんのテーオーヘリオス、デムちゃんのサウススターマン3頭立てのレースだ。本来なら軸は前走で、先々G3やG2なら間違いなく取るスーサンジョイを追い詰めたガンジーだが、今回は屋根が心優しき幸ちゃん。勝負に貪欲なスグルちゃんやデムちゃんとでは、ちょいとばかし不安が残る。然るに馬連BOXなら100回走れば99回は取れる!」

「外回し過ぎだぜ。こりゃ〜寒い」
最後の直線、抜け出したテーオーヘリオスを追いかける幸J。
馬群の真ん中からデムーロJのサウススターマン。
「幸!幸!幸!3着は死守せい」
(幸J、以前パーティでいいネクタイですねと褒めたら、じゃあどうぞ!とネクタイをくださった事忘れていません。応援させていただいてます)
ガンジーは日頃お世話になっている馬主さんの愛馬でもあるだけに、半端ない気合いで絶叫するマスター。
バット!テーオーヘリオスが1着で、2着がサウススターマン。
馬連が690円付いて倍チョットの払い戻しとなった。

「当たったね〜」
○原さんがメッコを入れたおばさんが初めてまともにしゃべったΣ(゚д゚lll)
「まあな。これ○原さん。俺より馬券は上手いから、また教えて貰らうといいよ。え〜と○原さん今58だったっけかな?いい男だろ」
「…………….」
「これから高級台湾料理屋に行くんだけど、一緒に来ねえ?軽く一杯やって帰ろうぜ」
「今日は用事があるんで、また今度」
「そうか、そうか。じゃあ連絡先交換しとこうか。○原さん!何ボンヤリしてんだ、アイホーン出さんかい!」
おばさんが、マスターのペースに巻き込まれて、携帯番号を教える神戸元町午後4時半過ぎ。
マスター本当に一肌脱いじゃった。

「マスターさん私68なんですけど、あんな嘘付くのまずいんじゃ?」
「な〜に、50過ぎりゃ〜60も70も同じようなもんよ。気にする事あねえ。相手も20過ぎの女子大生じゃあるめえに。まあ〜昼間明るい所で会ったらバレバレかも知んねえから、当分ウインズだけで会うようにすればいいんじゃねえの」
「○原ラジャ〜!」
『私をスキーに連れてって』の三上博史さんを引き合いに出すのは畏れ多いが、マスターもK君も○原さんもウインズなら5割増し。
一歩出りゃメッキが禿げるって事だ。
マスター!自分を判ってるな〜(笑)

皆様、お付き合いありがとうございました。
明日は秋の大一番『天皇賞』
「謙一!交わせ!」マスターの絶叫がこだまします。
宜しくお願い申し上げます。