ファンタジーシネマの最高峰と云えば『ロード・オブ・ザ・リング』3部作。
1部『旅の仲間』
2部『二つの塔』
3部『王の帰還』
ホビット族のフロド・バギンズが、苦難に次ぐ苦難を乗り越えて、平和をもたらすシネマ。
何度見ても壮大なストーリー、飽きない映像、際立つキャラクターに魅了される。
その中でも最高傑作と云われているのが『王の帰還』だ。
シネマではヴィーゴ・モーテンセンが演じるアラゴルンが王として帰還し、万歳三唱となるのだが……….。
「マスターさん、おはようございます。梅田ウインズはどうでしたか?」
「○原さん、どうもこうもねえよ。馬券は外れるし、軽く叫んだだけなのに、周りからは冷たい視線で見られるし散々だ」
「皆さん静かなんですか?」
「何時もはどうか知らないが、なんせメインの『エニフS』をぶっこ抜いたのが、9歳馬エイシンビートロンだろ。誰も持ってねえんだから叫びようもないわな」
「マスターさんも大変でしたね」
「もう破れ合羽の三度笠でヨレヨレよ」
日曜日、神戸元町ウインズで競馬友達K君、○原さんと合流するなり、マスターにいい泣きが入っている。
ボヤかせたら、西日本一との呼び声も高いマスターだが、ダメージはかなり大きかったようで………。
「まあなんだ、いくら泣いても行方不明になったマニーが戻ってくる訳じゃない。泣いてマニーが戻るなら山のカラスは大金持ちよ、カー!カーてな。中山4Rでビッシッと!決めたらんかい」
やられ慣れてると云うか、打たれ強いと云うか、一晩寝たらケロリンタンで張る気満々なんだから、30年オーバーのキャリアはある意味伊達ではない。
中山4Rは一回こっきりのスーパー未勝利。
ここで勝てなきゃ、都落ちするしかない崖っぷちの一戦だ。
マスターが勝てる!と白羽の矢を立てたのは、弱冠19歳石川裕紀人鞍上のタケショウビクター。
『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』では、アルゴランが帰還し王位に付いて大円団となるのだが、梅田ウインズから神戸元町ウインズに帰還したマスターの運命やいかに?
お話しの続きは明日でございます。
皆様、お付き合いの程、宜しくお願い申し上げます。