北新地競馬交友録

お盆競馬 その3

現在JRAが発売している馬券は、単勝、複勝、馬連、馬単、ワイド、3連複、3連単の7種類とウイン5。
その中でもマスターが1番買うのがワイド。
「僕らはどうして3人いるんだろ?」
小錦関がテレビで小太鼓を叩きながらのワイド発売告知CMを見て、狂喜乱舞したのは1999年の暮れ。

「JRAも憎い事すんな〜。今まで馬券で一杯損したんでしょ。ワイドでしっかり取り返しね!てなもんよ。
レースを選べば、1〜3着でいいならほとんど当たる。外す奴は馬鹿だ。
そうさな〜、まずはクルーザーでも買って、マンションはそれからだ」
なんて太ぇ事を云っていた。

それがあら不思議?
いざワイドを購入すると、1着4着、2着4着なんてばっかで、外れの山を築いたマスター。
魅入られたように一頭が4着、5着になるんだから漫画だ。
「こんな事が許されるのか!」いくら怒ってみても、実際当たってる人がいるんだからもちろん許されるのである。

じゃワイドが嫌いになったかと云うとさにあらず。
単勝で勝負は怖い。
馬連も危険。
馬単なんてもっての他。
3連複は変なのが1頭平気で混じる。
3連単にいたっては、ゴルゴ13並の力量がなきゃ当たらない。
「やっぱ、1番安心出来るのはワイドよ!」と云う事らしい。

小倉10R。
雄太のモズライジンは1番人気。
馬連で相手さえ選び間違えなければまず当たる。
バット!上位人気との組み合わせのオッズが妙に付く。
こりゃ危険だ。
イッツ!デンジャラス。
良くない事が起こるかも。
ならば安全策で、ご贔屓雄太とすぐるちゃんのワイドでいてこませ!と相成った。

「K君、モズライジンとプリンスダムのワイドで幾ら付いてる?」
「3.0ー3.2です。1番人気と2番人気で、ワイドは1番人気です。ワイド1点買いですか?」
「仕方ないじゃん。2万円しかくれねえんだもん」
「あげてません!貸してあげるんです」
「へい、へい。スイマセンね貸していただいて。これでいいんだろ!」

レースはメイショウワコンがブッチ切りの1着。
ペースが早いと見て捲り切らなかった雄太が2着。
3着に託して安心すぐるちゃん。
ワイドがドンピシャで2万円が6万円になった。
(馬連は3番人気と1番人気で仰け反りの2030円だけどね 汗)
「あ〜あ。君がケチケチするから儲け損なったじゃねえか。俺がウインズにいたら5万は楽勝で買えてたぜ」

お金を貸して貰ってこの言い草。
流石にムッと来たK君が、携帯をブチっと切ろうとしたらマスターが、「今日はなんだかんだで迷惑掛けた。儲けの2万の内の1万で○原さんと飯でも食えよ。2人で1万円まで、それ以上は自腹だ」
(せこいぞ!マスター 笑)
「そうですか。それぐらいの権利はありますもんね。ちょっと待ってください」

「マスター、ありがとやんした。乗っかって儲かりました」
「お!○原さん。でナンボ賭けてたの」
「2千円です。これを関屋記念カフェブリリアントからの馬連を買います。マスターもどうですか?」
「5月のヴィクトリア以来だろ。そんなおっかない馬買えるか。何が来るか判かんねえよ関屋はよ」
「……………..」

マスター、やめて良かったな。
お盆競馬、一件落着だ!

3連闘のお付き合いありがとうございました。
「もう馬鹿話しは飽きた!」お怒りごもっともです。
次は格調高く…….努力しますv(^_^v)♪