今、テレビCFで旬と云えば『ライザップ』
赤井英和を始め、おデブちゃんが2ヶ月で見違えるような身体になる。
キャッチコピーは「結果にコミットする!」
キレイに割れた腹筋。
あれを見りゃ〜、「よ〜し俺も」なんて思うのは人情だ。
「マスター肥えてるな〜。デブやデブ」
「ヘイ、ヘイ。どうせデブでございますよ」
「俺なんかこれやこれ」
シャツを脱いで上半身裸になるジョッキー。
あ〜また始まったと呆れ顔のマスター。
腹筋がハーシーの板チョコみたいに割れている。
40を超えて腹筋を見せびらかすのもどうかと思うが、自慢するだけあってビューティーフル。
実は他のジョッキーでも腹筋自慢は結構いて、マスターが見ただけでも、Mさん、Hさん、Aさんetc………..。
デブ、デブと虐められながらも、大阪北新地で、京都祇園で、ジョッキーと飲む事が増えたマスター。
そうなると、応援にも一段と力が入る。
年が明けて『きさらぎ賞』は2着ながらも、『フジTVスプリングS』を4番人気なにするものぞで快勝。
ボルテージは上がる一方だ。
そして迎えたクラッシック第一弾『皐月賞』
「よ〜し!そっから上がって来い!」神戸元町ウインズでシャウトするマスター。
馬が4角でまくり気味に先頭に並び掛ける。
ニャンと!
ジョッキーの手がまるで動いてない。
いわゆる馬なりだ。
2着のドリームパスポートとは2分の1馬身差ながら完勝。
「ありゃ〜化け物だ!馬が勝負どころを判ってる。こりゃ〜ひょっとするとひょっとするぜ」
世代の頂点を決する『ダービー』
競馬学校同期の善臣大先生が、必死で逃げ込みを図るも、府中の直線は長い。
「ボチボチ、エンジン全開と行こうか!」
ジョッキーのGOサインで一気に加速。
文句なしの優勝だ。
翌日のスポーツ紙の見開きには、遅咲きのジョッキーとそれを応援し続けた調教師さんが抱き合う写真がドッカ〜ン!
素晴らしく感動的である。
「あ〜、やっぱ無理してでも応援に行くべきだった。時間がないとか、マニーがないとか…….俺は大馬鹿者だ…………ジョッキーに合わす顔がねえよ」
マスターが悔やむ事半端ない。
この借りは3冠が賭った『菊花賞』で返させて貰うと意気込むマスター。
「な〜に、あの馬に敵う馬なんていねえよ。『鞍上人なく、鞍下馬なし』とはあのコンビの事だ。馬主さんと仲がいい、◯◯馬主協会理事の◯◯さんに頼んで、口取りに参加させて貰うか」
もう勝ったつもりでいるマスター。
バット!勝負事は下駄を履くまで判らない。
まさか、まさかなのである。
続きはまた明日。
お付き合い宜しくお願い申し上げます。