『昭和枯れすすき』by いちろうとさくら
貧しさに負けた いえ世間に負けた
この街も追われた
いっそきれいに死のうか
力の限り 生きたから
未練などないわ
花さえも咲かぬ 二人は枯れすすき
踏まれても耐えた そう傷つきながら
淋しさをかみしめ
夢を持とうと話した
幸せなんて 望まぬが
人並みでいたい
流れ星見つめ 二人は枯れすすき
この俺を捨てろ なぜこんなに好きよ
死ぬ時は一緒と
あの日決めたじゃないのよ
世間の風の 冷たさに
こみあげる涙
苦しみに耐える 二人は枯れすすき
海の向こうのUSAから海の王子が帰って来る。
10月に婚姻届を提出予定のプリンセスと2人で記者会見をすると云うのだ。
宮内庁が仕切るので、記者が自由に質問することは許されず、事前に許可された質問に限られるそうな。
当然、海の王子が答えに窮する手厳しい質問が出るハズもなく、シャンシャンシャン!お手を拝借で終わるのは、初めから決まっている。
そこいらの吹けば飛ぶような芸能人なら、寄ってたかって、オソボにするハイエナ記者達。
今回は、海の王子なんてゴミ、クズ、タカリぐらいに思っていても、やんごとなきお方が横に鎮座マシマシなので、大人しくするしかない。
それにしても、なんで記者会見なんてするのだろうか?
どれだけ云い訳をしても、世間が今までの評価を覆して祝福ムードになる訳がないのに。
目立ってどうするんだと、けんつくを入れたくなる今日この頃なのである。
「マスターさん、おはようございます。先週の『セントウルS』おめでとうございました。調子出て来ましたね。中京の鬼だからと、福永Jを本線で押さえておられたところがナイスプレーです。」と、ズケとりに余念がないのは、熊本天草出身○原さん。
「まあな、この不景気、いつまでも死んでる訳にも行くま〜が。若武者弘平カレンモエとの8ー11で決まればもっとウレピィかったがョ。贅沢は云うまい!贅沢は敵だ!てなもんだ。俺の場合、当たりだすと、デンデン太鼓で親のバチよりよく当たる。こうなると止まらんぞ。大体が……………。」
本人は悦にいっているが、聞かされる方は当たったからって、祝儀が飛んでくる訳でないのだからたまったもんじゃない。
「昨日の『ローズS』は何で買わなかったんですか?」
「何でもかんでもねえだろう。勝ったプリンスのアンドヴァラナウトは買うつもりだったが、2着12番人気マルコメのエイシンヒテンなんて、出てる事すら知らなかった。同枠の5枠に康成のタガノパッションが入っていたから、枠ボックスなら当たりだが、流石の俺も枠ボックスは恥ずかしくて買えねえョ。クワバラクワバラ桑原和男。何となく荒れそうね予感がしてたんだ。ビバ!感働きだっちゅうの。考えてみりゃ〜同じ2000の『忘れな草賞』で2着に突っ込んでんだから、これぐれぇ走っても特段驚くような事じゃないがな。起きて気が付く寝小便のレースだったって事ョ。」とひとくさり。
「本日は『セントライト記念』ですか?」
「ああ、弥生賞ディープ記念を逃げ切り勝ち。皐月賞は4コーナー先頭から粘り込んで2着と健闘した、タイトルホルダーが大いばりだろう。確実に先行出来る脚質は安心して見ていられる。屋根も裕信から取り返した武史が捻り鉢巻で舐めんなョ!てなもんさ。問題はヒモだ。タイトルホルダーに行かして、その後ろでひっそり脚をためる圭太ソーヴァリアントが筆頭、更にその後ろで息を潜めてプリンスのルペルカーリアが我慢の競馬をするだろう。馬連!まずは7ー12を2万、7ー11を1万。してから3ー7、7ー10、7ー13を平に5千。ひっそりチームの枠連7ー7を5千で絵にして貰おうじゃないの。」と結論付けた。
世間に喧嘩上等の海の王子とプリンセス。
さくらと一郎風に云うならば、世間の風の冷たさに耐えながら、ひっそりと生きて行くしかないと思うし、とても応援するにもならないのだが……….。
競馬は、軽快に逃げるタイトルホルダーの後ろで、息を潜めてソーヴァリアントとルペルカーリアの奮闘を祈ろう!