あっと気が付けば、寄る年波でいつ何があってもおかしくない年齢になった。
いざと云う時に後悔しないで済むよう、ちょくちょく好きな古いシネマを見直している。
先日、見たのは『スカーフェイス』。
ギャングシネマの最高峰の一つだ。
1980年、反カストロ主義者としてキューバを追放されたアルパチーノ演ずるトニーが、麻薬取引でのし上がって行くごく普通のストーリーでも、「撃ちすぎ!」と引くほど、マシンガンを乱射するシーンは圧巻である。
当然の如く稼ぎまくりで、好き放題の暮らしを満喫するのだが………….。
ラストは自宅の豪邸で、背後から撃たれ階下の噴水に落下。
“The World is Yours”(世界はあなたのもの)と書かれた像がアルパチーノの死体を見下ろすように立っているシーンは深く心に残るのである。
アルパチーノほどではないが、憲政史上最長の記録を更新。我が世の春を謳歌しているであろう我らが安倍ちゃんが、穴ポコに落ちて手足をバタバタさせている。
当初は、「桜を見る会の事だが、どうせニホリカ人は忘れやすい。適当に誤魔化していたらモリカケの時のようになかった事になるさ」とタカを括っていたら左にあらず。
とにかく次から次へ、お家芸であるその場凌ぎの嘘がバレて、本人だけでなく野党に追及されている官僚が、中坊でも怪しいと思う答弁を繰り返すもんだから、ワイドショーの程度の悪いコメンテーターにまで漫才みたいですねと揶揄される始末。
トドメは、マルチ商法でお年寄りのマネーを騙し取っていた極悪人や、世の中に何一ついい事をしないおっかない人間まで自分や内閣府の枠で招待していたらしいと云うのだからどうしようもない。
開催費が大幅に予算を上回った事に対して菅官房長官は当初「セキュリティを強化したからです。」。
そんな人間を招待しといて、セキュリティも何もあったもんじゃない。
第一、自分を脅かす人間など存在しないと思ってるんだから我らが安倍ちゃんは!
「マスターさん、おはようございます。沖縄楽しかったですか?何度もスマホに連絡してるのに、ちっとも出ないんですから」は熊本天草出身の○原さん。
「フン!フフンガ!フンだ。どうせ、『だからカレンブーケドールを買えばと云ったのに!』と自慢する腹だったんだろう。その手は桑名の焼き蛤だっちゅ〜の。一回や二回当たったぐれぇで自慢するなんて100年早いてぇの。あんまし頭に来るんでよっぽど絶縁しようかと思ったが、年寄りに怨み残されて死なれたら化けて出て来そうなんで堪えちゃる。何か用か?」
「今日はどうするんですか?」
「どうもこうもねえ。朝から阪神競馬場に出張る。」
「ここんとこほぼ毎週ですね。どうしちゃったんですか?あれ程知り合いに次から次に会ってペコペコしなくちゃならないから競馬場には行きたくないと云ってたのに。それに馬と云うか藁アレルギーでパドックに行くと喘息が出るんでしょ。」
「まあな、浮世の義理で色々あんのョ。普段お世話になってる馬主さん達に何もお返しができねえから、せめて応援でもと云ったところだ。」
「今日の狙い馬は?知り合いの馬主さんの馬でいいのいてます?」
「まあな、バット!俺が買うと来ねえから、応援じゃなくて脚を引っ張る羽目になっちまう。だからピュアに念を馬場に送ってんだ。それはそうと変な名前の馬みっけたぞ。阪神7レースフル吉パイセンが乗るノーセキュリティ。JRAのサイトで馬名の意味を確認したら、父名、母名より連想とあるが、父がアイルハヴアナザーで母がゴールデンオーラ。これからノーセキュリティって連想出来っか?○原さん」
「うん〜出来ないです」
「だろ。でも何だか面白えからこの馬と世界のレジェンド、デットーリが乗るオメガエリタージュとのワイドを遊びで1万がとこ買うか。どうせ勝負は日曜日の中京なんだからョ」と結論付けた。
「この日本は俺のもの。逆らうやつはいない」と、セキュリティなど必要ナッシングで、そっくり返っている安倍ちゃんと歩をいつにして、ノーセキュリティが馬券になれば面白いのだが…………..さて。